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【903】平和に委譲された権利たちの不信任警告 [ビジネス]

 新型コロナ・ウィルスの感染がまた結構な勢いで拡がり始めた。
 随分経ったのにと思うのは社会生活を通した人間の勝手な感覚に過ぎず、社会問題として認識され始めた時点から数えると1年も経ってないんだから、まだまだ『判っていない=人類文明が十分な抑制措置を確定し決心するに到達していない』というのも当然だろう。決定打においくら税金を払うとか抜かすな。

 振り返って、暑い季節に何となく新規感染者が減って来たように見えていたものの、海外ではむしろ感染再拡大が断続的に報じられており、いざ日本も冬が近づくにつれ他国並ににぶり返してきただけのハナシである。
 ともあれ物事の流れとして好ましくない方向に行っているのはその通りなので、どうにか『判らない』を認めながらも何とか手をこまねいて見ているだけに終わらない処置は無いものか。

 まず、日本人の死亡率が他国に比べて随分と低いのは間違いないようだ。これは本当に、日本列島が我々日本人に与えたもうた何よりも有難い幸運である。
 当初は有名人が連続して犠牲になったりもして危機感も高まったものだが、1年近くを経たこの期に及んで、もう自分を含めて未感染者が未感染のまま一般社会空間からの感染経路を遮断し続けて一生を逃げ切る形で、元の社会生活が戻ってくるなどと思っている日本人は、あんまりいないだろう。
 安直にコトバだけ独り歩きさせないよう注意したいが、改めて『感染しても大ゴトにならなければ問題ではなく、そうなる確率は決して高くないので、重症化の見極めとその対応機関をオーバーフローさせない調整が管理の要件』というところに絞られるとして良いのではないだろうか。日本語で書くぶんには簡単すぎるのだが。

 きちんとこれまでの推移を数値データで確認していなくて申し訳ないのだが、今般の新規感染者数の急増には、その母数となる検査件数の大幅増加が効いているはずであり、ただ『日本国内でおとなしくなりかけていたウィルスが、手の付けられない勢いで再び活性化した』と見るのは適当でなかろう。
 いっぽう日本国内のあちこちでバタバタと新型コロナ感染症による死者が出ていたとすれば、それは生前にウィルス感染検査を受けていなくとも、死因調査の段階でウィルス感染の経緯が検出されるだろうから、もし『新型コロナ・ウィルス感染による死亡者』ならば、それとして的確にカウントされるはずだ。
 つまり、現時点では『ウィルス感染者の新規確認数が急増している』という事実が確認されていて、『もしかすると季節移行に伴う雰囲気環境の変化が、ヒトからヒトへの感染機会を増やしているのかも知れない』あたりのイチ仮説も立つ。ここまでである。

 いま恐れられている病理現象が本当にウィルス感染によるものだとするならば、ウィルスという細菌よりも微小な病原体が持つ物理的特性は、以前も今も何ひとつ変わっていない【838】
 もういちいち繰り返さないが、マスクがどうたらの感染防止策は、各自で日常生活の現場作業や自分の精神衛生までちゃんと考えて、現実的なセンで行動を決めるのが良いと思うぞ。マスクして会食ってオマエ、タレの焼き鳥かじってブリカマしゃぶったその口に即刻マスク被してしゃべんのかよ?いっぺん烏合マスコミで特番でも組んで、おもらい雛壇の連中で試してみろっての。
 そんな馬鹿馬鹿しい苦行に何分耐えられるかよりも、そのマスクをみんな自分で持って帰って家のゴミ箱に捨てるかどうかの方が遥かに深刻な問題であることはすぐ判る。恐らくはあらゆる飲食店で、通常と何ら変わりない会食モードが過ぎてゆき、汚れた置き捨てマスクを医療従事者でもない従業員が怯えながら片付けるという、理不尽な光景だけが激増する。もちろん感染拡大の機会は増えることになろう。

 もとはトラベルだのイートだの、英文法の基本としてGo toに続けてはいけないものばかり無理付けした、あほ丸出しの税金ばら撒き政策なんぞやらかしたところに諸問題の根源があるのだ。
 そう、このコロナ禍にあって、それぞれの立場なりに経済社会を生きている日本国民を、まさにゲンキンな手段で等しく支援するなら『消費税率の低減、あるいは消費税そのものの撤廃』が一番早いのは、もうみんなイヤというほど判っている。
 それを頑なにとぼけて穴だらけの欠陥ばら撒き支援策を強行し、不平等を指摘され放題の悪用され放題で蜂の巣になったのは御存知の通りだ。場当たりと呼ぶにもお粗末すぎる発生都度対応を繰り返した挙句、グダグダのまま現場なりゆき任せで放置されているのは軽減税率制と全く同じ展開である。
 そして今秋に入って遂に『新規感染者の確認数が急増しているにも関わらず、政府が税金ばら撒きで日本国民を飲食伴う外出に焚き付け、感染拡大を助長しようとする』という矛盾の異常事態が現実となった。

 ちょっと話題を北米のトランプ君に飛ばそう。
 これ、日本国内の烏合マスコミがそれっぽく流している映像や音声はともかくとして、実際トランプ支持派が声を上げている北米各地の現場では『現政権で得た、この自分たちの暮らす社会を諦めてなるものか』の風圧・温熱感がもの凄いと見受ける。
 トランプ君たった一人が個人的な執着心で大統領選の決着ペンディングを主張しているのではなく、『北米社会での生存を賭けた実力行使』の北米国民が、約半数その心づもりで騒いでいるワケだ。これは生命力・規模ともに極めて手強いと思われ、バイデン爺にどうにかでも手なずける実効手段があるのか疑問である。
 また南米ペルーでは、国会が前大統領を汚職疑惑で罷免し後任大統領を指名したところ、全国規模で激しいデモが起きてしまい、一週間を待たずに再びの大統領交代と相成ったそうだ。こんな世風では国会の一方的な決定事項なんか迂闊に宣言したところで、結構な数の国民が何ゴトも敵視し反目してしまい、国家社会がそれ相応の組織作動を成さなくなってしまう。

 本気の反感でもって信頼関係を断ち切って、直情の赴くまま暴れ出した圧倒的な社会組織の自我の前には、運営議会も役所機関も全くの無力である。
 『法に則って選挙という我等が社会組織の意思決定システムに判定を委ねたんだし、その組織の自我の決心を疑わず、何事を始めるもそこが未来への起点だ』という前提を共有して全員が従う。こんな大衆の同調が自然に成立する日本国の社会風土は、実に有難いものだと痛感しておきたい。

 世論調査のサンプリングの仕方の余地も残るが、そんな良心的・理知的な日本社会の自我が『Go toだか何だか知らんが、経済支援を口実にした税金ばら撒きなんぞ、いい加減にやめろよ』と政府を咎めにかかった。
 『週末は我慢の三連休』だとか、そんなくっだらないハナシどうでもいいのだ。

 前回、気長に実直を心掛ければ、必要な現実は案外と早期に起こると述べた。
 とぼけたつもりで原因を投じ続ければ、必然の結果は着実に段階を積んで起こる。

 大勢が成す組織の自我は、勝手な思い込みで仕掛ける小細工になどなびいたりはしない。率直な現実と組織の自我には誰も勝てないのである。だから真面目に着実に、引き続きグッドラック!
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