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【941】意表突く大事件の謎解きコーヒーブレイク [ビジネス]

 大阪のコロナ新規感染者確認件数が予想通りの上昇傾向を見せている。
 ただ看過する訳には行かないが、慌てて派手な対応を採る必要もなかろう。
 『ヤバいが制御可能=自分が事態の操作を頑張れば何とかなるかも』と皆が思い込んだ時にこそ、過剰反応による『パニック』が起こるというハナシはした【907】
 幸か不幸か、そもそも大衆は『あんまりヤバそうでもないじゃん』と思っている。

 先に結論から行こう。
 大阪の確認件数に何か特有の事情の変化点があったことになるが、それは何だ?
 常識的に見てただの偶然にしては傾向の突出した急変が過ぎるとは思うのだけれど、それでも『偶然の可能性まで含めて、当面は何が変化点だか判らない』とするならば、その見解の周知徹底は必要だと思う。

 今般の確認件数急増の原因事象が特定できなければ、ますます日本国民のコロナ対応への関心は薄れていく。端的に『誰かの気分でテキトーに騒ぐだけの、大したことないモノ』として。
 『何だか判らないけど増えました』みたいな数字を掲げて蔓延防止措置とやらを発令したところで、それをやって確認件数が減ってくるのかどうかもあやふやだし、その確認件数の意味するところも、一時あれだけ重症化率・致死率の恐怖感を煽りまくっていたサラリーマン劇場が今やどこ吹く風といった様相なんだから、もうお呼びじゃない。

 量産工業製品の市場不具合なんかだと、先に可能性のある対策アイテムを突込めるだけ突込む初期対応も普通なのだけれど【822】、当然それは生産ラインを遊ばせず不具合品を世に放たずといった、徹底した事業の採算性判断に基づくものだ【830】
 これに対して、まだ損害度のはっきりしない、市場不具合の発生と考えるに値するかどうかの見極め段階にいるのであれば、『まず静観し、目前の現実を正確に把握する』ことが最優先課題となる。

 工場の生産ラインの量産初号ラインオフをもう来週に控えていたとしても、いま作動確認中に急にデータモニターの温度がとんでもなく上がったり電圧がゼロまで落ちたりしたら、まずやるべきことは『その現象の動向を眺めながら、何が起こっているか考える』である。うろたえてはならない。
 むしろ貴重なその現実を、起こるがまま自然に大事に転がしてやりつつ、製品の作動の様子を確かめるのだ。解ったヤツが真面目に造り込んだモノがいきなりズッコケるなどという青天の霹靂は、まあ実は往々にしてあるのは間違いないんだが、それにしても計測器の結線が外れただけとか、設備装置がちょっと御機嫌を損ねただけだったりする些細なお騒がせミスの確率もタダゴトではない。突発のトイレ休憩で交代した新米の実験担当者が、まさかの知らぬが仏でキーを弾みで一発叩いちゃって気付かなかっただけとか、ホントある時にゃ何でもあるからねえ。
 とにかく人間が意図をもって組み上げたモノが、その意外な現実を手放しで巻き起こしてるんだから、まずは元の意図との整合・不整合をひとつひとつ分析して確認し、次に当初は意図していなかった領域まで現実の拡がりをバクチ空想する視野で探索していかないと、物事は前に進まない。
 浮足立って場当たりの浅知恵を乱発していじりまわしても、現象遭遇の貴重な機会に余計な手出しをして、将来への繋がりを根こそぎ失って迷宮入りさせてしまう以上の結末はない。

 大阪の社会生活の稼働には、こないだまでと比べて、コロナ感染現象に何倍増の変化を与えるような事実は無かったはずだ。なのに全国で大阪に限って感染者の確認数が急増した。
 日々の感染者数カウントや医療機関の逼迫度など、各地で統一基準ができていないという指摘はあったけれど、この日本でそんなに極端に質の落ちるような独自ローカル判断もなかろうし、そんなオール日本体制が1年以上の稼働を続けての、この新規感染者確認の急増報告である。
 これに呼応して命に関わるような重症事例が急増していなければ、まずは良し。
 次は感染拡大を助長するような攪乱ファクターを断絶して様子を見るんだろうな。
 で、感染症に関するマジな専門家が、スクランブルで率直に分析・解明すると。

 大阪でこんな際どい見極めをやっている一方、都心では役所が深夜まで飲み会をやっていた件が話題になっているようだが、アレって役所の中の自浄作用が働いているんなら嬉しいんだけどなあと秘かに期待している。
 だってフツーに考えて御覧なさいな、今どき銀座で23時まで飲み会やるんなら『相応の目的意識』が必要でしょうが。マトモな成人社会人が洞察するならば、こんな感じだろうかね。

 『課題対応の中心的役割を担う役所直々に、もうコロナ対策はオワリだと宣言する』

 これをモロにまんまの日本語情報にして発信すると、その情報を作成した個人が摘発され、支配階級を自称し結託している仲良しグループの箱庭ウチワ世界において『一人だけイイ子ちゃん』『思想犯』『裏切り者』のレッテルを貼られてしまう。
 『一般社会の目に触れない密室=治外法権としてどんな逸脱もアリの伝統的閉鎖空間』の役所組織の職場で、ヘタすりゃ一生にわたるほど陽の当たらない業域でワリを喰う立場にもなるだろうし、自分からそんな役所組織を見限って離れるにしても、居残るのは箱庭組の方ってことになっちまうワケで、それでは日本社会の重要なスタッフ職域が、いつまで経っても永久に陰湿な王政・階級制帝国で続いてしまう。
 これでは改善の余地がないから、あからさまな『反政権の思想犯』を出さずに、無駄な国策コロナ対応を否定する内容の当事者からの発信を、広く国民の目に触れるよう象徴的に『行動で示す』必要があった…と。

 当たり前だが、もともと役所組織は日本社会が幸福で充実したものとなるようにケア&サポートするスタッフ業域なのであり、決して国民の血税を浪費して自分らばかり良い目を見ようとするような、反社会的な敵性集団ではない。
 私自身『公僕たるもの身の程をわきまえ、謹んで民のために身を尽くせ』みたいな言い方は大嫌いなタチであり、社会組織を効率よく運営し生産性を高めるための公務は重要な基本機能だし、それを真面目に的確にこなして大衆社会の稼働を支えるからには、むしろ民としてはいつも感謝をもって協力的に振舞うべきだと思っている。
 社会組織は一蓮托生、マネジメントする側とされる側が、自然に、積極的に、好意的に協調してこそ持てる生命力が最大限の全体パワーとして発揮され、そこにいて楽しく嬉しく幸福な時空間になるのだ。

 いい大人が今さら世論感度MAXのモードで飲み会なんぞ、ホントにやるのかね?
 ちょっと前なら『まっさかー?バカでもやんないよ』という無駄な会話は暗黙以前にスルーされ、『すわ、無能政権に痺れを切らした官僚組織に宣戦布告ののろしが遂に上がったか?』ぐらいの騒ぎにはなってたはずなんだよな。
 ひとつ確実なのは、これは1億2千万人日本国民が事態をどう捉えるかの問題であり、たかが国会ごときで誰々がどんな会話を交わそうが、ナニを宣言しようが、日本社会には何の実効力にもならないということだ。

 社会組織の生命活動の原理を理解したなら、そこに自然に馴染む試みが生存率高く賢い。思い思いの生き抜きの効率的戦略を探して、どうか御幸運を!
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