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【813】息もつかせぬ大爆笑サスペンスの次回予告 [ビジネス]

 バブル景気が終焉し、日本社会において絶対安泰で栄え続けると信じられていた大企業が、少なくとも当時としては、思わぬ業績の悪化に苦しみ始め、更には倒産するという事例が散発し始めた。
 こうなる以前の高度経済成長期からバブル期にかけて、当該業界を代表する規模の国際的ブランドとして社名を轟かせた日本企業は数多い。だが『ではそこの社長さんって誰よ?』と訊かれると、仕事として経済界の情報を常時ウォッチングしている人でもない限り、どっかの会社の社長さんの名前なんか苗字だけですら出て来ないのが一般的であった。
 そんなある日、空前の負債に直面したイチ大企業の経営を立て直すため、海外から再建請負人の社長を迎え入れるという初の革新的手法が実行されたのである。

 会社経営の構造一新というより本人固有のキャラクター資質によるところが大きいが、これにより日本社会における『会社像』が刷新され、何より事務屋の黒幕的な雰囲気だった社長ポストが、『企業力のイメージを自らメディア露出でぐいぐい牽引する絶対合理性リーダー』として置き換わることとなった。
 実際、高度経済成長期に『エコノミック・アニマル』『会社人生』『働きすぎ』などと評されて思い上がっていた日本社会の労働力は、生き残りのための合理性徹底の銃口を突き付けられてでさえ、日本式ヒエラルキーを捨てられない我が国地付きの箱庭文化に縛られて、もう日本人の組織メンタリティだけでは企業存続の現実解が得られなくなっていたのである。

 ここで、ある外資系企業がこの日本企業丸ごとを買収して自社の一部にするのではなく、過去いっときでも何だかんだで高い製品開発力・生産力を謳歌していたその実力に目を付け、ネームブランドのみならず日本企業の精神風土や組織の骨組みをそのままに再活性化する方策を思い付いた。今は元気を失くしているが、日本型経営が不採算に陥った原因事象を特定して効果的に廃止・改善すれば、元々は欧米の感覚から理解しがたいほど組織に尽くす従業員たちの集団なのである。

 この改善コンセプトは正しく、その具体的な方策も的を射たものであったため、のちに一般経済用語として定着する『V字回復』が実現する。ここでのポイントは『グローバル敏腕人材の落下傘導入による、日本式不採算体質から国際式採算体質への転換』である。
 実は、これは『転換』という『状態の好転局面』でしかなく、これだけでその後の継続的な好調を保証するものではない。よってこれに終わらず、その後もあの手この手で業界変化を切り盛りするその経営手腕と、欧米式の高額報酬が時折話題にもなったものだ。

 まあそんなヒトが、ある日いきなりタイホされちゃったんですな。あえて詳細は書かない。
 で、タイホされてどうなってるのかも判らなかったんだけど、このたび御帰宅されました。
 いやいや、誠にお疲れさまです。ゆっくり奥さまとワイン飲んでくつろいでくださいましな。

 あのヒト、切符持って改札通って新幹線乗って、フッツ~に歩いて出てったんじゃね?
 まあ印象の強い顔立ちだから事情を解らない群衆に騒がれる面倒は避けたいし、帽子にグラサン、あと冬だしマスクぐらいはしたかな。でもせいぜいその程度だろう。
 いざ空港に入っちゃえば、別に出入管も『あ、このヒト里帰りするんだ。一時帰宅かな』で素通しするのが自然でしょ。誰もおかしいと思わないよ。
 やれPA機材に紛れただの、空港職員を脅迫しただの、遂には米軍特殊部隊まで出て来ちゃってもう大笑いするしかないんだけど、散々御世話になっている米軍さんをそんなにヒマ扱いしたら失礼だろうが。陳腐感満点のPA機材ケースの写真やら、ある夜の六本木の街頭カメラ映像やら、こんなものが日本社会の公共電波で流されているのかと思うと、呆れて開いた口が塞がらない。何だこの恥ずかしさは?

 答はカンタン、このヒト別に悪いことした訳じゃないからだ。誰も悪いと思っていないので、普通に歩けばどこの誰もが普通に通す。
 その理由を解説する前に、判りやすい対比事例を挙げよう。

 世襲のガキに古電球、あとポマード教祖あたりに両手の指を組ませてそこをタオル巻きにし、警備員で囲んで桜田門でも東武線の小菅あたりでも歩かしてみなよ。『あー、やっぱり!』ってんで、まず誰もが近くにネズミ講の親玉を探すはずである。
 で、ヤラセで結構なので、どれかが不意にダッと駆け出したとする。どうなるだろうか?
 ほぼ確実に一瞬のうち、そこらの複数の男性が取り押さえてその場が収まることと思う。
 答はカンタン、こいつら悪いことした犯罪者なのを街ゆくみんなが知ってるからだ。

 今般の一連の出来事が、これからどうなるのかはわからない。
 誰かが誰かに向けて放つ情報発信のオン・ゴーイング実況は、たったひとつの内容がその場の時間の流れでしか伝わっていかない。いわんや帰国して、まずは羽根伸ばして、ここは時間遅れ無く『極東の半島…いや違った、列島の前時代的な見せしめ嫌がらせの拉致監禁から解放されました!』と元気な顔を見せておくのが何よりの目的だろうから、昨夜のライブ声明なんかは思いつくままの表紙あるいはせいぜい目次程度の位置付けで発言したものだと思う。明らかにこっちで勝手に全面暴露まで勘繰ったんじゃん、違うの?

 もっとも2025万博やカジノ導入など事業項目レベルの経済回復要素は点在するにせよ、国家運営方針としては『無限に将来負債を積み上げながら、上級国民気取りの無能老人が遊んで暮らすための横車財政』になっちゃっているのが現実だから、だとすると日本を離れた今いちいち関わるおせっかいなんぞ焼く理由が無い。
 ビジネス人種ってとばっちり喰らっても根に持つ動機の精神基盤がそもそも無いから、一体ナニに怯えての自衛策だか、いま手当たり次第のメクラ滅法で狂ったように言いがかりのつぶてを乱射する老人帝国の断末魔は、このまま向こうから一方的に縁を切られて所謂『振り上げた拳の落としどころが無くなる』パターンのまま、独り芝居の滑稽なオチを付けねばならない結末も十分あり得る。

 残念だが超巨大生物・グローバル経済界の虎の尾はもう踏んじゃってて、グローバル市場でその名が響くほどの敏腕ビジネスマンが日本経済に手を貸すことは金輪際ないだろう。ならば、こんなもの放っておけばどうせ再建できずに滅亡するんだろうし、人生何事も経験と思い直して水に流せるんならそうしようかってことで、あとはどこの乞食が何の壮大なおバカ大風呂敷でこの話の顛末を解説するのか、そのあたりを眺めつつ『マス・コメディ映画』の構想でも練る方が確かに建設的かも知れない。
 それでもなお日本に愛着を持ってまだ気にしてくれて、貴重な体験談の公表をもって改善の手助けをくれるなら、我々日本国民は感謝感激雨あられである。
 もちろん日本社会のマトモ領域からの協力も数々あってのことだったようで、『日本国と日本人を愛している。17年暮らして良かった』と明言してくれたことには、日本人の礼儀として心よりのお詫びとお礼で応えておきたい。

 一方で『なぜ会見会場に入れてもらえないのだと思いますか?』なんて、日本の烏合マスコミが諸外国に笑われながらカメラを向けられ取材されてた姿がおっかしい。
 まあそりゃそうだよな、お粗末サル山列島の箱庭帝国からおもらい刺客団が差し向けられたとして、弱肉強食グローバル・バトルフィールドの経済&人権情報戦で何ができると勘違いして来たのか、ちょっとだけ聞いてみたいよ。
 ま、せいぜいニッポン勢の全滅にしなかった取り計らいには感謝するんじゃないの?

 ウン、まあ良かった♪ 次はどこで何を始めてくれるのか、さっそく楽しみである。
 かのホリエモン氏なんかも、箱庭ルールで得意気にサル山ごっこしていた老人帝国をダシ抜いたらタイホされちゃった被害者の一人だが、当時の彼が社会で他人を険悪に傷つけるような違法行為を犯した人間だなんて、誰ひとり思ってないでしょうが。
 そう、少々の紆余曲折はあっても、結局がとこ『さまざまな情報が出回りそれらの信頼性が判定され、最終的にみんなが真理をどう理解しているか』で社会組織の自我の振舞いが決まる。

 マスコミの存在意義かつ生存手段としての『情報信頼性』を、誰がどう考えているか盛んに垣間見えて、久々に見どころの多いニュースネタだと思う。特に大学で情報関連の研究テーマを持っている学生さん、今いつものスマホ通信はちょっと止めて、全メディア競って歴史的凶悪犯の大脱走劇を追う勇ましい限りの大本営発表をよく見ておきな【736】

 大事な人生の時間をかける判断、これを『知らなかった』で間違えたら一生後悔するぞ。
 パール判事もこの事態を予想して『広告に注意しなさい』とは戒めなかったろうな【307】
 笑い堪えるのタイヘンなんだけどさ。おおーい左巻き、戦争ができる国の兆候だぞ~♪
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