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【772】虫キング直伝の仮面ゾンビ判別基準 [ビジネス]

 今年のお盆休みもそろそろオシマイ、終夏は大好きな季節なんだが寂しいんだよな~
 まずは例によって、つまんない話から。
 な~んだか軽減税率あほレジ機もプレミアム偽造紙幣も、薄らこそこそと『やめたワケじゃない』ような言い訳がましいペースでCMが流れてやがるなあ。

 一点、どうしようもない思い違いが抜けないようなので指摘しておこう。こういう無意味なCMを画策するヤツも、言われて作るヤツも、それ受けて流すヤツも、よく覚えておくがよろしい。
 こういうのはな、受け取る側がその通りになびく可能性が、微塵でもある場合にのみ、やる意味があるのだ。

 もう巻き戻せない過去の復元ポイントをあげつらって『たら・れば』を論じるのは趣味じゃないんだが、だから早々に『とにかく不成立なのでヤメます』の宣言を出して、衆参まとめて選挙にしておいた方がよっぽど迎える事態の姿が現実的だったのであり、つまりは今ごろ決め事の決行に負担が軽かったはずなのである。

 今月の初め『あと2ヵ月を残して、市場の軽減税率対応の着手率が4割』と流されていたが、これって『あと半年を残して、準備完了率がようやく8割を超えたところ』あたりが現実化の限界ラインであることは、ざっくざくのシロート感覚でも明らかであろう。
 最後の2割は複雑化する税務処理に対応できない古い商店などであり、だがそんな文化こそ日本社会のかけがえのない宝でもあるため、こんな領域のお商売は無くすに無くせないどうしよう…とか、そのあたりが問題になっているのが自然な悩みというものだ。
 『着手が4割』って、どこまでをもって着手と呼んでいるのか程度も知れようというものだが、この日本社会の経済規模が商店ウン百軒などという数量であるはずもなく、もう現時点で

 1.このひと月半に消費税率アップとそれに関わる税制変更なんか到底ムリ。
 2.いわんや軽減税率などという欠陥税務プロセスの普及は物理的にあり得ない。

という必然の将来展開が決まっている。敢えて『予測』などと余計な可能性の議論を残すような表現は使わないでおこうか。
 接待漬け犯罪者ピエロ夫婦のあほみたいな墓参りの映像だけタレ流されていたが、あとは世襲のガキ以下自爆テロ非国民政権が、この自業自得の現実を前にどこまで踊り狂えるかだけの三流霞ヶ関サーカスである。

 …とまあ、今回もきっちり小五月蠅く社会人のオトナのお勤めは果たしておいてと。
 お盆休みの柔らか系トピック、もしかしてで結構なので、好きなお子さんには本気で取り組んで考えて欲しい昆虫くんの単体vs群生組織社会の機能について、この機会にもう少し掘り下げておこう。

 私が子供の頃ずっと不思議に思っていたのは、幼虫から蛹、蛹から成虫への『変態』が、なぜ熾烈な生存競争を勝ち抜いてきたのかである。
 チョウチョやセミに限っては、人間どもが勝手に『幼虫』と呼んでいる時期がむしろ彼等にとっての一生涯の主要期間であり【13】、その最後に交配のためだけに、良質DNA保持のアピールをしながら高い機動力で飛び回る成虫の時期があるとする見解は成り立つ。だがアリやハチに関しては、明らかに『成虫となってからの、組織構成単位としての生涯期間』の方が断然に種の生存競争に寄与する機能レベルが高いから【129】、あながち成虫の姿は単なる交配モードではないのだ。
 そこまで解って彼等が会話を繰り返しながら組織運営する様子を観察していると、一体どんな質と量の情報がそこで交わされているのか、改めて気になってくるのである。
 そうか、まず情報的に受発信機能が揃ってきて成虫となり、単体で遠征して交信し交配する生存戦略と、組織を成して地付きで世代交代を繰り返す生存戦略に、進化の道が枝分かれしたってことか。まあ仲良く会話し合って暮らすのもいれば、共食いさえ辞さない単独完結派ってのも出てき得るんだろうな。

 昆虫くんにもいろいろいるが、総じて幼虫期は喰ってでかくなることだけが至上目的で生きているとして間違いはなかろう。これは最初から情報機能を完備して孵化してくるより、まず情報生命体の素材として世に送り出され、そこから成長して完成仕様に到達する方が、結局はデキの良い個体の発現率が高く勝ち抜けたということだと思う。
 幼虫として喰うだけ喰ったら、そのままの構造では情報戦に参入できないため、いったん機動力ゼロで無防備となるリスキーな蛹の時期を迎える。身体の構造を情報戦対応に全面変更するためである。
 成虫になったから理知的な分別が出て来るとも思えないのだが、それにしても幼虫期は、恐らくこの世の何がどうなっても、何からどんな情報を入力されても、極論すれば何かの行き違いでそれが自滅につながる情報だったとしても、とにかく見境なく天命の欲求に任せて喰いまくるというのが、昆虫をここまで導いた『生命の掟』なのではないかと思うのだ。…で。

 言わなくても判っているはずの組織生存志向の行動指針さえ何度クチ酸っぱく繰り返そうが理解できず理解せず、実にあっさりと仲間同士が信頼を失い組織が崩壊するようなウソをつき=つまり種を滅亡させるエラー情報を発信し、社会的には意味不明の自分勝手=原始的な自爆欲求に執着する。

 他ならぬ自称『地球上で最も進化した生物』人間クンの、成虫いや成獣の作動特性だ。
 もちろん全数ではない。どこかの高齢化が進行した国家社会に目立つ傾向である。
 着目点は、地球上の生命体として初歩的で未熟な目的志向でのみ動くこと、もうひとつが帰属している組織から正しい情報を何度も受信させられるはずなのに、それを保存するUSBメモリー相応の機能すら備わっていないところにある。幼虫期から変態が進行していないのだ。

 かつて畑の一角の一軒家に暮らしていた頃、コンクリ製の軒先タタキにはよくテントウムシの蛹が寄り添って十数体くっついていたものである。だが3~4割は羽化できずにそのまま命を落としていて、案外とその生存率は高くない。
 人間は哺乳類となる道を選び、文明を手に入れて、教育による生産性の一律保証も随分と普及させた。だが素朴な生命体としての特質は、何がどこまで完成度の均等な底上げになっているのか、いざ考えてみるとよく判らない。
 あ、もちろん人権問題に関わるような、個々人の優劣論議をやる気はありませんので。

 いや、我々現代人が常識として安心するよりも、遥かに肝心なところが実は未成熟のままの幼虫人間が多く生き残ってしまっていて、社会全体の側が高齢化により『組織維持の規律的成虫作動』を弱らせたとすると、今の日本社会が直面するこんなどうしようもなさという現象も起こって来るのかなと、そんな仮説を組んでみたのである。

 再度繰り返すが、昆虫は地球上で最も成功した生命形態だと言われている。『情報』視点でその生態を考察し、生存競争を勝ち抜いた優れた御手本として解釈してみた。
 あんまり柔らかくない結末で申し訳なかったけれど、『いのち輝く未来社会のデザイン』は厳しくも素直に考えてこそ、綺麗ゴトでない明るく建設的な成果が得られるのだと思う。
 大阪の成長を止めるな。
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