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【937】新天地拡がる人生ウラ画面チェンジの操作手順 [ビジネス]

 間もなくステロイド依存体質を自覚し、すぱん!と断薬してから8年4ヵ月となる。
 まだ完全に元通りになれていない訳だが、もう見かけはまるっきり常人なので適宜のお出掛けは自由だし、動くのが辛い程の苦痛や倦怠感と戦うことからも解放された。これだけかけて、ここまで来た。

 さすがは私、『球体式戦略思考術<1>』【381】で仮説を立てた通りであり、離脱過程の核心は身体の深部に達してきているようだ。そもそも危険なのでやめろと言われる完全断薬に踏み切り、そのままヤク断ちをこれだけ長期に続けている事例は殆ど見かけないのだが、それでも『この人やめたのかな~』と見受けられる情報においては、例外なく『最後はいつ、どう終わったのかよく判らない』とされている。
 実にその通りと思われ、今の私も自分のどこがどうなっているのか自己診断モニターがいかれてしまっていて詳細不明だ。絶好調も絶不調も、いわゆる酔っ払いのシラフ自己申告みたいなものだろうから、もう少し自己観察してから振り返って分析しないと意味が無い。よし、とにかく先を急ごう。

 やはり身体の深部ででも離脱が進んでいる以上、新調され代謝された結果の廃棄物が体表面まで透過・貫通して上がってくるためと思われるが、特に夜になると肌が粉を吹いて痒みが急速に強まる。
 もう酷い荒れも傷口も無くなっているがやはり大変に煩わしく、なるほど知識が無ければこの段階でつい何かクスリに頼ってしまい、だから知らず知らずに薬物依存に足を踏み入れてしまうんだろうな。別にステロイド離脱でなくとも、何か体内でまとまった代謝があるとこの症状が出るんではないかなあ。御注意を、そしてお大事に。

 そのまま根性で我慢していても失敗しかしないだろうし、ついつい引掻いてしまってせっかく改善中なのに再悪化させかねないから手を打ちたいところだが、実はなかなかの特効薬がある。
 寝てしまうのだ。本当に睡眠にまで落ちる必要は無い。

 交感神経優位と副交感神経優位の交代によるものだと思うのだが、痒い時には寝床で目を閉じてしまうとキホンこの痒みは収まる。
 私のケースでは、昨年いっぱい=満8年あたりまでは、小さいながらも首や顔廻りに点在する傷がチリッ!…カリカリッ…!と感電するような尖った痒みを発してしまい、安静モードでなかなか落ち着けず、これは時に引搔きながらひたすら耐えるしかなかった。つらさを引きずる時期が長く続いたものだが、それを抜け切るとこうして寝て抑え込める段階がやってくる。今しんどい思いをしている方、頑張ってください。

 さて、こんなことを繰り返していて不思議な事実に気が付いたのである。
 例えば私は『空が青いから地下鉄で鍾乳洞へ行こう』という台詞に始まる理性大崩壊のトンデモ夢ワールドについて紹介しているが【692】【693】、この夢の内容を、今こうして起きて作文している状態から思い出そうとしても、なかなか上手く思い出せない。
 だが、痒み抑制のためエイヤと寝にかかると、痒みが退いていくとともに、これまで夢に見た内容を辿ろうとする試みに応えて、次々と夢の記憶が蘇ってくるのである。
 夢の記憶は入眠時を狙って思い出しにかかるのが、圧倒的に報われるのだ。夢の中の空間世界を地図に描き起こしたり、印象的と感じた夢の景色を絵画にしたいと思う方は【700】、ぜひお試しを。

 私という人間の身体ハードウェアがひとつあって、起きている時と寝ている時で、二系統の人格プログラムでそれぞれにブートされているのではないだろうか。『人間とは便利なもので、脳みそは寝ている間に勝手に考えてくれている』とする数学者先生の教え【629】の本質はこれではないだろうか。だからこそ、多重人格症のような不思議な不具合モードも起こり得るのではないだろうか。
 快調の時の私は能天気バタンキュー族の典型らしく、雑魚寝なんかすると寝つきの悪さに悩んでいる連中からは、呆れられながらも大層羨ましがられたものだ。ものの数秒も持たず、次の一息がもう寝息になっている勢いなのだという。
 ということは、これまたこんな境遇にでもならなければ、私はこの事実に一生気付けなかった。確かに快調に生きている人間に、いちいちこんなことを知覚するメリットは無い。

 『空が青いから地下鉄で鍾乳洞に行こう』の一件では、夢とは『覚醒時に遭遇した事実の記憶ファイルをランダムに拾ってひとまとめにし、一方的にそれがストーリー因果の理屈でつながっていると決めつけるだけ』【693】と推察しているが、コレかなりイイ線を突いている感じである。
 生物は、起きて動き回って偶然に遭遇した出来事を記憶する。一度食糧の獲得に成功したなら再びそれを試す方が生存率が上がるし、一度危機回避できたなら同じ想定で危険予知した方が生存率が上がる。
 睡眠時のブートプログラムは、現実に遭遇して記憶した映像や音声の断片ファイルを拾い上げ、ストレージ機能部にデフラグをかけながら保管するとともに、レビュー中にそれらをデタラメに結びつけては、まるで筋の通ったストーリーであるかのような心象をまとわせ夢にする。こういうことではないだろうか。
 そんな『筋が通っている』という仮説信念的な心象の一連情報群が、現実世界の森羅万象・物理法則と偶然うまく嚙み合った時、それが実体験の検証を経て『知恵』『文明』『理論』のような、この世で一般性をもって通用する理性情報体系となる。そう考えられはしまいか。
 プレゼのトレーナーなど人材の能力開発の仕事で『思い込みの壁』を超える手助けをする体験は何度もしているが【601】【652】、その理由こそ我々人間に、いや恐らくは生物全てに宿る『筋道でっちあげの仮説作成機能』なのではないかと思う。なるほどしっかりしたヤツが苦労しがちなはずだよ、やれやれ。

 だとすると、まず五感を通して得た記憶ファイルがあり、それをランダム連結しては現実世界でのトライアルに回すところまでで、我々人間が『意識』と呼んでいるものの基本構造は叶うのではなかろうか。
 断片ファイルのランダム連結を見ては、『筋が通っている』と思い込むような傾向を持つ者が生命の歴史の中で生き残ってきた。自分の目前の現実を、その筋道に沿ったトライアルで押し通して意図通りを見出せたなら、それは嬉しいコト楽しいコトとして検知され、一連の結果がまた記憶ファイルに残る。
 覚醒時に遭遇した現実を記憶して、それをランダムに拾い、試行する。これだけ揃えて件数と回数を積んでスクロールしまくれば、そいつは『意識』を持つに値する振舞いを見せる可能性はあると思う。
 つまり『意識』の実体化には大容量ストレージがかなり決定的に寄与しており、だから記憶デバイス=大脳を発達させた動物にどうやらそれっぽい特性が強く顕れるのであり、だとすると現存コンピューターの記憶機能をもって『人格』の再現は可能なのであり【509】、そのデータとしての保存や転送の可能性まで見えてくる【559】
 私は8年4ヵ月かけて身体ハードウェアを新調し、新しい方にデータお引越しで『意識』をアップロードしているだけなのではないか。そして人工知能”Tay”はツイッターから莫大な数の単語を拾い、作文という創意作業をトライして、アクセス数で自己評価しながら一定の傾向の情報処理パターンを構築し、我々人類が『人種差別』と評する意識を生み出していたのかも知れない。アレ殺しちゃったんだっけ?【434】

 うわー、あっちもこっちも袋小路の堂々巡り感ばかり漂うので、たまには違った方向からアプローチする道でも考えてみよう、このままじゃ私の残りの人生の時間が足りなさ過ぎる…と、久し振りに脳科学系のトピックをやったら分量の加減がはずれまくってしまった。こんなとこで切るつもりなかったのに。
 まあいいや、今回はここまで。人間が日常を生きていて、そっくりそのままの自分自身を模した漫画キャラクター型意識クンが『やる気』を出したり失くしたりして人間の稼働が決まるのではない。日常生活そのままにテーマや登場人物だけ入れ換えて、『夢』という仮想現実ショーを観ているのでもない。

 まだまだ我々は深く注視しない先入観に引きずられたまま、人間の生体稼働というものを勘違いし過ぎているのではないかと思う。
 うまく行かない世の中だけれど、あっと驚く冗談みたいな改善代が真横に拡がっていたりしたら愉快なんだけどねえ。ハイ今夜は良い夢を。ではグッドラック!
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