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【803】先立つ後悔で考える前借り健康術 [ビジネス]

 前回に続いて、もう少しステロイド離脱の話を書き留めておく。
 内分泌機能の回復が一段進んでは体組織を自己破壊し、それが何度も更新されるうち新環境で破壊されずに耐えられる丈夫なやつが生き残って全て置き換わり、そのクールの回復バランス達成が完遂する。いや、回復バランス達成をもってぴたり平和に落ち着き切った試しはなく、いいところまで来た感じがして『もしかして終わったか?』と喜びかけたところで、再び内分泌機能が次の一段をパワーアップして大暴れ…のサイクルを繰り返して現状に到る。
 つまり一本調子ではなく緩急というか山谷というか起伏があるワケだが、バランスがほぼ成立したほんの僅かな間、びっくりするほど自分が『人間として完璧な正規仕様の中央値』になるのだ。

 長らく自分が暮らしている世界があって、例えばあの通路は普段の使い勝手の都合上物置になっちゃってる、逆にこの植込みの隙間は便利な近道なので、通路でもないのにけもの道になっちゃってんだよなあ、一体いつからこんなコトになってんだっけ…みたいな『自分固有のなりゆき習慣』みたいなものが一掃されるのだ。いきなり新築のモデルハウスに身を置いた感覚とでも言うのだろうか。
 まるで憑きモノが落ちたように…はちょっと違うなあ、そうそう、どこかにバックアップしておいた私の人格を、記憶情報も稼働部位もオーバーホールで設計中央値に整備し直した私の心身に再インストールしたかのような気分である。過去の人生でこんな気分になったことは無かった。
 実に平凡の直球ど真ん中式に、食欲が湧いてごく一般的な内容の飲食をし、寝る時間になって布団に入ってよく眠り、朝にはすっきりと健康的に目覚める。無意味・無意識にやってしまう些細なクセみたいなものがなくなり、ただただ人間ひとりの標準的な動機で日常の物事を快調にこなし、時間が流れていく。

 実際どこまでその通りかはともかく、何故このような心身状態が起こるのか?と考え始めるその前に、いやもしかして生物としての人間が自身に抱く自己認識って元々こんなもんなのではないか?と思ったのである。
 脱ステ騒ぎが始まる前、いま思えばとんでもないことに、私は健康には自信があった。だがあれは、日常生活でなりゆき次第に組み上がった『場当たり無難な作動点』に過ぎず、無難ゆえ問題なく身体は動くしメシも酒も美味いため、『楽しみと満足が及第点にあっただけのこと』なのかも知れない。

 こんなハナシを切り出したのには理由がある。
 数年前から突然増え始め、収まる気配が見えないまま社会に定着したかのように見える、高速道路の逆走事故や『あおり運転』でよく取り上げられるロードレイジの原因がこれだったりはしないだろうか。御存知の通り、いずれも高齢者の認知症が原因だと特定するには無理があり過ぎるのだ。
 だからといって例の半オカルト『形態共鳴』を疑うってのもアレだし【483】、男性のそこそこ中高年に何とも中途半端に偏っていそうな感もあり、もっと科学的に明確な因果事象が存在するのではないかという気がしている。
 これだけの数で同質の事例が新規発生するからには、何か社会的規模の特定操作が広く入力されたと見て良かろう。不可解なのは、逆走にしてもロードレイジにしても、生物が生命の危険を感知して避けようとする本能の領域に逆らう行動パターンであるということだ。

 二十世紀の終わり頃、深夜の東名高速で御殿場付近を走っていて大雨に見舞われた。80km/hぐらいに減速してワイパーはHIモード、流れる滝を掻き分け隙間から前を覗き見るような豪雨であった。
 あろうことか、ここで突然ワイパーが故障して動きを止めてしまったのである。幸い後続車もおらず安全に路肩に停車できたものの、車内でJAFの救援を待つ時間の長かったこと。
 実は停車して数分後に高機のパトカーが見つけてくれて止まってくれたは良かったが、もちろんパトカーにはどうすることもできず、『この雨なので、滑ってスピンした車が突込んでくる危険もあるので、降りてガードレールの外側で待っていてください』と縁起でもない忠告を残して去って行った。
 いや正しい措置だし、しょうがないんだけどさ。冗談抜きに服着たまま風呂場でシャワー浴びる根性が必要な状況だし、いくらなんでも無理だってば。

 結局エンジンをかけたままハザードとブレーキランプを点灯させリアワイパーを動かし、ギア1速でクラッチを踏んでスタンバイ、もし後ろから動きの妙なヘッドライトが迫ってきたら急発進できる体勢で構え、縮み上がりながら20分ばかり待ったものである。
 生きた心地がしなかったとはまさにあのこと、もう金輪際ゼッタイに嫌だ。いわんや渋滞でもない高速道路の走行車線上で自分らだけ停止するなんて、生物としてぶっ壊れていないととてもやれない。
 さらに逆走ともなると、対向してくる車たちの様子からして、認知症患者であってもかなりの確率で身の危険を感じるはずだ。網膜に映る景色が人格意識に届いていないのである。
 今般、自分自身で『人格意識の時間遅れ』を体験している訳だが、これがもっと極端に出たりすると、逆走事故や状況を見失ったロードレイジのような事態があり得るのではないかと思った。
 いっとき某インフルエンザ薬で発作的な行動を起こしてしまう事故が問題視されたが、他にも神経系の副作用を見切れないまま定番の処方薬として出回っている含有成分があったりはしないだろうか。これが当たっていた場合、かつて私が提案した『逆走防止標識』の類は、その発生原理からして全くの無力である【532】
 なお幸か不幸かここまで考え及ぶ前に私は運転しまくってしまっており、一応コワい目に遭ったことは無い。

 現代文明社会では、当座を無難にしのぐため様々な人工的手段が開発されている。もちろんどれも便利で有難いものであり、十分な検証で重篤な副作用が無いと判定された上で世に送り出されることにはなっている。これをいちいち疑ってかかるのも正解ではないのだろうし、無難を得て軽微な被害に抑えておいてこそ現実的な事後の展開が期待できる行きがかりは数えきれないくらいあるだろう。
 だが物事、起こる時には躊躇も容赦もなく起こるもので、その全貌を把握するのにかかる時間は、文明社会の時間の流れの都合ごときと微塵の関係も無いことをしっかりと胸に刻んでおく必要がある。
 その昔、風邪っぽく感じた時点で倍量の総合感冒薬をビールで飲むと一晩で解決する…などと知らぬが仏の経験則を吹いてまわっていた私だが、学習した。ごめんなさい、私が悪うございました。

 トランプ君が『日本は豊かな国だ、親友シンゾーよ助けてくれ』と米軍維持費の負担を求めてきたらしい。助けてあげないと、可哀相な北米は泣きながら軍事力を日本国外に引き上げざるを得ない。
 …『豊かな国』か、まあその通りだよな。
 五輪には兆単位のカネをバラ撒いてどんな追加負担の無理難題にも従順を誓っているし、墜落事故再発防止の確証も無いままF35戦闘機は言いなりに先回りしての大量発注。ま、日本円なんか刷り足せば無限に出て来るんだもんな。

 この現状は事実なんだから仕方ない。現実からは逃れられない。
 年末年始を棚上げで徹底追及も辞さない野党たちの意気込みには、イチ国民として期待させて欲しい。日本国民が選出した国政議会運営の代表メンバーと認めて心より応援する。どうもありがとう、頑張れ!
 そして5年後には大阪発の実効改善アクションが始動するのだ。大阪の成長を止めるな。
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