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【788】ニッポン森羅万象の緊急赤信号 [ビジネス]

 前回に引き続き、この日本があほの国になっては困るので、賢い人の上質な社会の実現が必要だというハナシから入ろう。
 人間いったんナニガシかの作動モードに入り込んでしまうと、『それはコレコレの理屈で良くないから、かくかくしかじかに直しましょう』といくらコトバで説得されようが、いわゆるワカランチンでなくともなかなか直らない。言われたコトバの意味は正確に理解できたとして、『ジブンが何か自然な動機をもって行動を起こす、その一連の事実』が、コトバの内容通りに合致するかどうかは全くの別問題だからだ。
 先に成功事例の現実が視界のどこかに巻き起こっていて、羨ましいし何だか自分もその気を出せば同じことになれそうな気がする、じゃあどうすれば良いのだろう…?と本人から動機と行動の模索を始め、一致に寄って来るように仕向けるやり方で攻めるのが勝率高い。

 ちょっとさ、まず与野党問わず『改憲』という単語を口走るのやめようよ。いま日本国が直面する現実問題と無関係すぎるのが判らんか?時間の無駄だ。
 とにかく国家社会の文明的生命力とも言える『経済』と、その文明が自然災害で破壊されているので『被災地の支援』、これに尽きる。損傷した組織では生命力を発揮できない。
 みんなが理性的に暮らす日本人として、日本社会がどっち向きにベクトルを揃えるべきなのか考えないと、国家そのものが傾いてしまう。
 理性的というのは、別に微分方程式を解くとか三か国語を使いこなすとか知識や思考力の豊富さを指すのではなく、例えば『組織=みんなのこととしてうまくやるためには個人がどうあるべきか』を先に結論付け、次いで『その結論に自分らが従うかどうか』の判断をする優先順位付けの概念だ。大人数で組み上がってまわる社会組織を知らない原始的な暮らしの人間は、この概念の存在感があやふやだという話はした【501】【502】

 『あほ』の意味にはいろいろあるが、社会組織で暮らす人間として成立しない特性を持つ個人、つまり本来なら文明社会の一員として暮らせない個体として定義するなら、それは『組織の致命的現実に対して、みんなと違う方向にズレたことをしちまうヤツ』ということになろう。言い換えれば『組織の正義』に逆らうヤツのことである。
 『あほの個人』に対しては、周囲が理性的な根拠で制止をかけ、必要なら処罰その他の手段まで講じる、つまり『理性ある組織』により抑えがかかって文明社会が維持されるものだ。一定の確率であほの個人が発生するぶんには、組織力が文明社会を守り切れるのである。
 だが社会組織の側があほになると、この抑えが効かなくなる。『組織の致命的現実』を眼前にした局面で、それを致命的だと相応に認識できなくなるのだ。

 近年急増しているのが、異常なまでの安全衛生への拘りアピール合戦である。
 何かにつけわざとらしく『危険極まりない』を連発し、アレも危ないコレも危ないと片っ端から物理的手段による強制フェールセーフを模範解答にしたりもして、その実現性は真剣に議論せず結論を逃げたような放談で満足するかのような、不真面目な理性放棄の風潮が気になって仕方ない。文明社会なんだから、みんないて何でもあって誰かが何とかするだろう、だからテキトー漫談だけ弄んでおけば社会性のある公共言論として及第点ってことで良いにしとけや…という屁理屈が立ってしまっていると思う。
 この瞬間、どんなイノチも生まれて来てくれてありがとう式の定番ポジティブな一般論をあちこちに当てつける限りは、何を言っても安全地帯だ。

 この手の、ガラクタのような陳腐な問題意識で標的を見つけ出しては良識を演じる慣習は、ただアタマが悪いだけの三文芝居に終わらない。理性退化の風潮を撒き散らす、遥かに危険な流行り病である。
 『文明社会に暮らす人間が、生存を賭けた真剣さで現実を認識し、自発的な行動を選択する』という大事な組織生命体の機能要件を鈍らせているのではないだろうか。
 成熟を通り越した文明社会が人間個人の生存本能を劣化させ、個人は組織の一大事を認識できなくなって、社会組織があほになる。
 高齢化社会の個人が組織認知症により『組織の正義』にタテついたとして、そのとき組織の方がそれを悪性新生物と断じてハジき出す若さを残していないと、個人と組織の多重階層でフラクタル老化が進行してしまう。高齢化ニッポンの現状がその実例ではないだろうか。
 組織認知症は生物の老化現象であり手におえないが、社会組織の風土管理は制御が効く。みんなで論じて決心して、対策の実行動に走るならこっちだ。

 既に日本社会の経済市場は、欠陥税制もどきのデタラメ強制により、ただの自爆内乱で『前々から確定的だった予想の通り』大打撃を被っている。日本経済体力の危機だ。
 世襲のガキとポマード教祖に、イチ日本国民として問い質したい。
 この重大な局面で、国会なる国家運営議会において、お前らは『円滑な導入』だの『万全を期す』だの、一体どこの国の何の話をしているのか?
 1億2千万人の大所帯だから、ただの1人も置いてきぼりを出すなとは言わないが、『円滑』『万全』とは、例えば7割なり8割なりの、現場・本人のどんな事実根拠をもって『円滑』『万全』の判定をしているのか?
 正確なところを我々国民にきちんと公表してもらわないと、大所帯の意識ベクトルが揃わず組織的活動として物事が進まない。

 現時点で日本国1億2千万人組織は『こんなもの税制として機能しない』の印象が圧倒的に強く、むしろ千葉県など自然災害の被災地を黙殺してまで強行されたことに対する疑問と不安が蔓延していると思われる。
 野党たちしっかりしてくれよ、今のままじゃお宅らまで全員そろって『日本国の現状をちゃんと認識できない国会=日本国と関係ない話をしている雑談会』ってことになってるんだぜ?気を確かに持てよ。

 被災地支援を誠意の無いのらりくらりの中途半端対応で済ませてばかりいたところ、遂にこのタイミングでとぼけられない形の台風19号首都圏直撃が命中した感じである。
 目つきのおかしい猫の折り紙が薄気味悪いプレミアム偽造紙幣のCMがまたしれっと流され始めているが、この大ヒンシュクの集団自殺行為、本当にまだ取り下げないのか?

 国会の答弁で、国家運営にあたっての現状把握・対策検討と何の関係も無い発言だけ読み上げて済むという、あほらしい時間潰しが許されているところに問題の本質があると思う。
 言語情報は、キホン現実空間の現物事象を指すだけ指して、文字・発音としては実際全く無関係な、任意の如何なる発信も可能だ。言語体系を扱う人間だけがウソをつくし、現実と乖離したあほ論議を延々繰り返すという出来事も起こせてしまう。人間特有の、生物学的に狂った種の破滅の新形態である。

 この国難は与党二党、自称保守クズ与党とナントカ学会ゲタ与党のせいだ。そして。
 いい加減な社会参画意識で選挙を形骸化させ、こんな国会にした我々国民のせいだ。

 またしてもで申し訳ないが、大阪府市政においては莫大だった負債の総額をいったん明らかにし、これをキャンセルするための支出の削減を現実の政策として掲げ、狙って実行し、十分な目標達成度を得て成果を上げている。
 物品・サービスなど魅力商品の販売業でもない役所組織においては、売上増による収入増がキホンあり得ないため、支出を絞り込む戦術とならざるを得ない。だから大モメしながらも、それを実行したということだろう。
 『賢い人の上質な社会』の素質があるのだ。大阪の成長を止めるな。
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