SSブログ

【679】全日本・熱血バカの宣戦布告大セール! [ビジネス]

 あらまあ、今度はお相撲ですか…って、詳しくないんで遠目で静観することにしよう。
 ただ私のように相撲に全く興味の無い人間でも、ひと頃の若・貴ブームは明確に記憶に残っている。あの彼ら世代が業界運営組織の最若手になっていたところ、このほど突然スピンアウトしてしまい残党が大慌て、という感じで当たってるんでしょうか。
 まあ誰かが問題意識持って告発状まで書いて然るべき先に提出したとして、それを作成者本人に差し戻して『事実無根と認めないと廃業してもらうことになるぞ』なんて言ったら、そりゃイノチ取られるってんでもない限り、廃業の結末しかないと思うよ。

 外野の放言で申し訳ないが、『若手が旧来組織文化との共存を諦めた』パターンに見える。
 裏返せば、若手が形式的にでも旧来組織に居残っている限り、それは『未来の新展開の余地がある』と一応でも見えて思える事実根拠な訳で、実際これから本件がどうなっていくかは知らないが、なるほどその若手ホープが消えるとなれば組織として未来への継続性を失う大ゴトであることは確かだ。
 『ナニも、辞めなくたって良いのに』という声もあるようだが、辞めた本人としては手を尽しての判断だったんじゃないかなあ。感情的な突走りには到底見えない。

 ところで先週、偶然テレビで『アホと争うな』みたいなテーマをやっているのを見つけて、つい深入りして観てしまった。平和な日常生活を送る上での障害やストレスの種になるような迷惑な人種=『アホ』をタイプ別に分類し、その各々に対して、シャカリキに正面から組み合うことなくやり過ごす手段を逐一解説付きで紹介する…という内容である。
 現実問題として、世の中で出遭う『アホ』が数種類の対処パターンに帰結してくれて、マニュアル通りにムダな時間の浪費を抑えることができるかどうかはともかく、長らく組織について考え巡らせている私として気になったことがひとつ。
 これって、個人の気の持ちようとしてはストレス回避に役立つ側面があるのかも知れないが、組織スケールで見ると『他人を卑下する逃げ道ロジックばかり孤独に構築して、組織の問題を事なかれで放置する独善スキル』に化けてしまう要注意な側面も持っていると思う。

 組織が健全に作動するためには、ここでいう『アホ』に対して、わざわざに絡んでいってそいつ本人が望ましくない旨を面と向かって指摘し、時間と労力をかけて争い、勝利と表現するかどうかは別として、そいつの『アホがアホたる作動』を止めさせるところまで達成しなければならない。
 理屈としてだけなら、全員がアホと争わないスキルを習得すれば良いだけの自己責任にもなり得るのだが、大勢の人間で構成する組織だと、それは無いものねだりの理想像と考えて間違いはない。
 つまり特定の何人かが、厄介な人種との余計な悶着を器用にかわす心得、つまり要領の良い世渡りを覚えるまでで現実の壁に行き当たり、残り大半は『アホ』に迷惑し続け組織全体としては疲弊してしまう事態になる。

 ま、そんな疲れた組織体質にも満足し、我が身の無難をもって安住のゴールと受容れられるのが『世渡り上手』クンである一方、こんな惨状が可能性から許せず不屈の正義感・倫理観を奮い立たせて、頼まれもしないのにアホ撲滅の御節介を繰り返すのが『組織風土整備タスクチーム』なのかも知れない。

 世渡り上手クンは本人こそ効率的稼動で高い生産性を発揮するんだろうが、組織全体稼動の健全性管理には無頓着とならざるを得ない。例えば組織の自我が高齢化してあちこちから組織認知症を発症し、今ここで言うところの『アホ』と化し、自らの組織生命力を疲弊させ、世代の代謝を放棄し、老衰に向かう流れには無力である。個人プレーとしてはデキるヤツなのに、組織の業績が落ち目の一途を辿る幸薄いパターンだ。
 また世渡り上手クンには、既存の仕組みを平穏無事に立ち回って省力化を図るコンセプトの一面が必ずついて回るから、それが世渡りテクニックとしての表面的な演出の意味合いであるにしても、旧態依然のやり方に巻かれがちな原則は避けられないような気もする。本気の本気で、割り切りの独善として納得し切れなくなる心配をしてしまう。
 どんな相手とも争わずソツなく折り合う世渡り上手クン、そのうち何人も次から次へと罵倒する独り言を吐き捨てながら夜な夜な飲んだくれて、遂には人も羨むおのれの人格像と争いノイローゼに…なんてことにならなければ良いのだが。

 正しいとは言わないけれど、あんまり利口な人工文明式の理論構築に凝ったりせず、気に障ったなら障ったでケンカの一発二発ぐらいやらかして、たまにゃどこぞの組織からスピンアウトでもするくらいの元気を解き放った方が、若き地球上生物の稼動形態としては自然でマトモで健康的なのかも知れないぞ。

 おっとそうそう、たまに聞く『しばらくすれば古株は消えるんだから、今は大人しく我慢してれば良い』という論法は結構ポピュラーだが、これは明確に間違いである。
 若手も古株も組織を構成するイチ分子に過ぎず、この生命階層でどっちが何を腹に収めてどう振舞うかなど問題の次元が違う。最優先すべき目的事象は『組織の健全性の維持管理』だからだ。
 具体的には、いま古株により組織風土が腐っているなら、いま直さないと腐った組織風土は腐ったまま更新されてオシマイである。しばらく経ったその後に、かつての若手が秘かに夢見た自由で真白な空間は拡がっておらず、ますます腐り果てて直すに直せない『負の遺産』が盛り固まっているだけだ。

 スポーツの象徴性は、人間としての機能向上を追求し晴れ舞台で勝って讃えられるだけのモノではなかろう。素質に恵まれた自身の注目度を活かし、理屈抜きのわかりやすいカッコよさを纏って、頂点を目指す過程の姿・イメージから大衆の共感を引張る効果もガンガンに効く。
 ここでスポーツ各界から、組織の風土・文化と呼ばれるものの意識変革を日本社会に働きかけ、この腐って歪んだ国家運営を本気で叩き直す動機まで呼び起こせたなら、まさに国民総出で応援し支持するNIPPONブランドの本領発揮ではなかろうか。

 もちろん私は全てスピンアウト組を応援している。旧態依然がダメだからこうなるのだ。
 老衰ニッポンの巻き添えなんぞまっぴらゴメンの若者たち、今なら反旗を翻す理由と追い風は大安売りだぜ!
nice!(11)  コメント(0) 

nice! 11

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。