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【46】落書きの見方 [ビジネス]

 大阪アメリカ村の落書き犯が逮捕されたらしい。
 地域住民のきれいな街作りを妨害するため、挑発的に落書きを続けていたという。
 こういうのは手を抜けないように厳しい監視でも付けて、落書き消しを何年かやらせる懲役など科せられないものか。

 ところで、あなたの職場で落書きを見つけたことはあるだろうか。
 社員トイレなど普段大勢の目に付かない場所で、会社の内情を風刺するような落書きなら以前からあった。
 ところが、防火扉で区画分離された階段通路の壁やエレベーターなどに、ハートマークや人の名前などを書いたりする脳足りん型の落書きが出始めているようなのだ。
 塵ひとつ落ちていないはずの作業現場にまず小さなボルトや切り屑が目立ち始め、そのうちガムやキャンディーの包み紙が見つかるようになれば事情は同じであろう。

 学校に出席だけ取りに来るような子供たちが、続々とIDカードを手に会社に入り込んでいる。
 彼らの親が学費を払い込んでくれるわけではない。
 彼らは給料をもらいにやってくるのである。

 彼らにとって、会社は自分を包括して社会から利益を得る団体ではない。
 咎められなければ適当な所にゴミを捨てるし、ばれないと思ったら好きなものをくすねていく。
 セキュリティなどいくら投資してもきりがない。オフィスの外に全員ぶんのロッカーを置いてポケットのない作業着を揃え、その先に空港並みのエントランスゲートと警備員を設置せねばならない日が来るかも知れない。
 そんなスペースとコストがどこにあるのか。

 冷静に考えていただきたい。
 こんな質の人間が教育や罰則ごときで本当に矯正可能だろうか。
 こんな質の人間が紛れ込んで会社の利益活動が成立するのか。
 『そんなやつばかりじゃない』で済むと思う人間に管理職の適性はない。

 以前、教育について考える番組だったと思うが、小さな子供たちに
 『楽しいと思うのはどんな時か?』というアンケート調査を行い、その結果を論じていた。
 その中に『友達が失敗した時』という回答を見つけたのである。

 いま我々は冒頭の事件報道を目のあたりにして、嫌がらせの愉快犯が24歳と21歳であることを確認し、なるほどと納得せねばならない。
 現実は厳しいのである。


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