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【1250】古代遺跡の祈祷を囲むスマホ原人たちの明日 [ビジネス]

 晴天の宮古島沿岸で自衛隊ヘリコプターが墜落して、搭乗していた自衛隊員10人全員が死亡した事故からまだ1年経ってないが、逆にまるでシビア環境の兆しすらない好条件下の単独事故なのに、1年近くも経った今ごろになって、ようやく『原因は何だかわかりませ~ん』みたいな不真面目な迷宮入り狙いの布石が聞こえ始めた。

 以前にも述べたが、確かに犠牲者本人たち10人も『まともな理由も無いのにヘリも乗員も出せません!』と自分のクチで断らず、いい大人が『だって指示されたんだもん、仕事なんだも~ん』を言い訳に、のこのこ自分らもあやかる利権商売の下見に出て行ったのだから、厳しい言い方だがバチが当たって当然であり、そのバチの当たりどころが悪かったまでのことである。
 ならばそれならそれで、これまた厳しい言葉だが、死ぬなら他人様の手を煩わせないところ、迷惑にならないところで勝手に死ぬべきだろう。

 『死者が出た』という事実は、関係者の誰にとっても間違いなく重大事象である。
 人の『死』についてはここでも繰り返し扱ってきたが、遺族をはじめ関係者はメンタルにもそれ以外にも、どうにもならない人生の深手を負うことが避けられず、だからこそ人の『死』については言及するにしても特別感はあって然るべきだ。
 だから『クチにする・文章にする=情報に組んで発信する』のには慎重であるべきなのだが、これを逆手に取る悪知恵で、ふたコトめには『死んだ人がいるのに』『命に関わることなのに』『外野がナニにこだわる権利があるの』のおセンチ系正義を無条件発動して、事実解明の処置を切り上げようと細工する不届き者が必ず出てくる。

 こういうのこそ、人命を、死亡事故を、きちんと後世の知恵に残さず自分都合で揉み消そうとする『平和社会の敵』『人類文明の敵』だ。
 1億2千万人日本社会は、国務ポストの人選を間違えた自分たちの油断と無関心を反省し、いま国力を賭けて現象の分析と原因の特定を突き詰めて、もう二度と同じことを繰り返さないための実効対策を確定し実行する責務を負う。
 まず『わかりません』は事実解明の結論文ではないし、これを結論扱いして会話するからには『はずみで10人ほど殺しちゃったけどさ、なかったことにしようや』の示し合わせが前提になってるってことだ。

 社会のあちこちで、人が死なないよう厳格を尽くして安全管理がなされている。
 等しく『仲間の死は絶対に避けるべき』とする人間の社会性の顕れであろう。
 事故が起きるたび、いや事故が起きる恐れありと一瞬でも目に留まるたび、その現象の原因となったのは何か、その現象の発生を可能性の段階から根絶するため具体的にどうするのか、調べ抜いて考え抜いて『人が死ぬ』『人が死ぬかも知れない』だった現行仕様を、ビフォーアフターで『絶対に死なない』対策仕様に変える。変えて後戻りさせない。これが安全管理の仕事だ。

 『穴に落ちて死なないように穴を埋めてしまえ』だとか、リスク現象を物理的に単純阻止できるケースは良いとして、穴が埋められない場合は人間が『落ちない行動選択』をせねばならない。穴をまたいで最短距離で越えることは可能だが、冷静かつ慎重であっても、顔に飛んできた虫を払おうとして足元の制御精度がぐらつけば人は穴に落ちる。ではこれをどう防ぐ…?
 実際に穴に落ちたことがなくとも、教育を受けて必ず穴の位置を手前で確認し、踏み外さない経路とタイミングを選んで通る能力を身に付けた者、これが安全管理資格の取得者だ。
 だから相手を選ばず、その可能性を見出した瞬間に襟首ひっつかんで引き戻し、怒鳴りつけた上でぶん殴って構わない訳だし、それをやってその場にいる人間を誰ひとり絶対に穴に落とさない責任がある。絶対にだ。

 普通なら失敗しようのない穏やかな晴天の宮古島沿岸で、乗員10人全員が助からなかった単独墜落事故を起こしておいて『わかりません』で済むか、それこそ10人死んでも解明しろ、このどクズ!
 世界初・新機構の開発実験でもあるまいし、むしろ莫大な実地運用の実績ある量産型双発ヘリなんだから『何だか知らないけどエンジン出力がへたりました』などといい加減な内輪ゴトの日本語でカタが付くと思ったら大間違いだ。同型機に関わるあらゆる現場の人々の顰蹙を買う、世界航空運輸の恥でしかない醜態である。

 この件について、一応にでも『技術屋』と呼ばれる人種が、メーカーからも運用現場からも学術領域からも参画しているはずだが、少なくとも『わかりません』ではない回答を持っていることと思う。
 ちょっと久し振りの話題だが、前作NHK朝ドラ『らんまん』の佑一郎くんが、マンちゃんと縁側で団欒していて、自分のことを『この先は生涯ただのエンジニア』と語っていた【1202】
 技術が好きで、技術で組み上がる機械や建築や土木も、物理や化学や数学その他もろもろも、とにかく進化し続ける人類の知恵が大好きで、人並み以上に勉強してそのジャンルの専門家を名乗るようになったのであれば、現状このシチュエーションで『自分なりに正解を確信する技術解説』を、単独孤立してでも社会に向けて発信するのが『技術屋=エンジニア』の仕事だ。それを理解し、どう反応するかは社会が決める。

 『真相がここまで解っていて、想定される可能性はこれ。だからこう対策すべき』
 冷静な心得があって語れるなら、こんな技術仕事が迷い出た元凶の人的原因もだ。

 それができないならさっさと『技術屋』の看板おろして『有識者』の名札でも付けてもらって、どこぞのエラいヒト・コワいヒトの言いなり公共言論の乞食商売で食い繋げばよかろう。
 そして二度と数式や物理法則や工業製品、工具その他の付帯事象にも一切触れるな。世のため人のため真面目に頑張っている技術屋、エンジニアの迷惑だ。人類文明の進化発展の足手纏いである。

 南国の青空のもと、職場の量産普及型輸送ヘリコプター1機まともに飛ばせない。
 飛ばせず落としたら落としたで、10人もいて一人も生きて帰って処置できない。
 残骸を引き揚げたら引き揚げたで、なんで落ちたか判りません。

 そりゃあジェット旅客機は試作にも届かないし、ロケットは爆発して当たり前だ。
 こんな無能の群れに先進文明の機械を作るのも使うのも土台無理なハナシである。
 ひとんちの打ち上げ花火に空襲警報で空振りカラ騒ぎするあたりが実力の限界だよ。

 それでも空襲警報は明朝体フォントとサイレン音の成果物コンテンツが実在する。
 『次期戦闘機』とやらは、もうクチだけ以前のカラッポ散財空論が確定だろう。

 その昔の前世紀、日本の工業製品は圧倒的な高性能・高品質で世界を席巻した。
 過去の栄光に浸った記憶を消せない老人どもは、もう随分と前から若い人たちの記憶に技術大国ニッポンのイメージが『白紙の初期状態として何もない』という事実を認知できていない。全てすがる過去の残像も無い、ただの空虚な口先論争だ。

 外部の時空から持ち込んだ文明の利器はどうにか見知っているものの、それを正しく使えもしなければ、もちろん作れもしない。今日の日本列島は、退化したサル山式チカラ任せの群衆が右往左往するだけの、近代文明以前の社会構造に逆戻りしている。
 高速大容量の通信手段を手にした原始社会が、再び文明を積み上げ始めるのはいつのことだろう?

 あなたのスマホ画面が日々知的進化していますように。では週明けもグッドラック!
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