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【1184】高額学費で自惚れと嘲笑を習得した者の末路 [ビジネス]

 選挙が近くなってくると余計な思惑も飛び交い始めるので、その前に。
 2025大阪万博、開催まで2年を切っているが時期相応の準備が進んでいない。

 先に結論から行こう。
 東京五輪の大失敗を繰り返したくないのなら中止、せめて延期を決めるべきだ。

…とまでは言わない。だが少々ドラスティックな選択肢を提案しておくべきだろう。
 現時点で日本国は『万博を開催します』と国際的に宣言している訳だが、この主催の立場において、自国内の経済状態がこれほどまでの悪化の一途で、サイテー最悪を更新し続けている現状に観念して、大幅の規模縮小、『イノチ輝く未来社会』のテーマ解除、数年の延期および将来の経済動向次第では中止もあり得る判定フロー、と段階的に可能性を想定し準備し今のうちに公言しておくのである。

 些末なハナシに入る前に、いま日本国にとっての本来目的事象を確認しておく。
 『大阪人工島にカジノをオープンさせること』
 これだけだ。
 この起点を盛り上げる手段として2025大阪万博が『あれば好都合』なのであって、たかが万博をどうにでも調整するくらい、適宜に節目をつけて判断すれば結構だよ。
 まずはこの位置関係を再確認して、では諸事情を考察していくとしよう。

 もう何もかも国家事業のオペレーションとして崩壊し切って、社会的に意味のある動きが死滅した感のある現政権は、もう終焉を待つばかりがあからさまになった。
 これだけ総観的に日本国民の一般生活がきつくなると、旧態依然の政権勢力から『トクさしてやるから票くれよ』『嫌がらせされたくなかったらカネよこせ』などとそそのかされても、もう漠然の雰囲気を十分な動機として、応じられる物好きはいない。

 現時点で
 『社会全体の常識的視点でムダと映るカネ流れは消す』=経済の採算性確保
 『現場実力派として稼働できない形骸権力構造は消す』=組織の実効力確保
 この2点について実績をもってその方針が明らかになっている政治力は、橋下行政改革に端を発して今も堅実に走り続ける地方政党『大阪維新の会』だけだ。

 因みに、橋下さんが大阪行政改革を進めるにあたって国政に縛られコトがつっかえる事態が頻発し、大阪行政を変えるなら国政に斬り込まないとダメだと判断、国政に直接乗り込む手段として発足したのが『日本維新の会』だと私は理解している。
 大阪府議会・大阪市議会で府市行政に関わる『大阪維新の会』と、国会で日本国政に関わる『日本維新の会』は階層違いの別組織であり、上記のような経緯があるので似て非なるものではあるのだが、当面『日本維新の会』は国政において『大阪維新の会』に最も緊密に連動した全国政党ということになるだろう。

 役人と議員およびその取り巻きが腐敗の限りを尽くした利権商売で食い散らかし、再起不能であるかのように見えていたドロ沼大阪府市政が驚異的な改善を見せる中、かつてウチワ箱庭のチカラ関係で自治体行政の意思決定に我を通していた死神・貧乏神どもが、どうにかして大阪維新の会の勢いをくじき府市民支持を剥ぎ取れないかと執念・怨念を燃やして今も執拗に絡みついている。
 全部が全部で十把一絡げにはできないにしても、大阪府市の各種業界団体などはキホン長らく利権組に餌付けされて、少なくとも個々人の立場で同調しておくぶんには悪い思いはしていなかったはずで、裏返せばまだまだ大阪維新の会の足元をすくおうと狙うかつての取り巻き連中はたくさんいる。ありとあらゆる手を仕掛けてくるだろう。

 大阪府下の高校完全無償化方策、ここで過去に何度か述べた通り私としては義務教育のレベルアップの方が本来的な重要課題だと信じているのだが、恐らくそれはそれでハードルが高すぎるため、当面の喫緊かつ即効性の教育改善策としてはまず現存の高校授業料の無償化を完遂すべきと、維新・大阪府市行政の現場視点で判断されたものと見受ける。ならば少なくとも現時点では、実現めがけて直接手をかけるべき優先課題は高校完全無償化の方だと考えるのが妥当であろう。
 だが私学の経営者連中を始め、当の現役中高生世代でもない、どうかすると彼等の親世代でもない老人どもが、何とも積極性の無い…どころかイミフの否定語を並べてグズっているようだ。望むと望むまいと、どのみち子供の絶対数は結構な長期的に減ることが避けられないのだから、何よりもまず子供に入学してもらって、生徒数を維持しておかないと学校組織のテイが成立しないのだが。

 運よく地元の公立ばかりで自分に最適な選択肢に恵まれ、好き放題に学校教育年齢を過ごせた私自身の記憶を振り返って、何の心配も無く『面白い』と感じたものにかぶりついて貪欲に勉強できる環境というのは、健やかな成長の基本要件であると実感する。
 アタマもカラダも、記憶力も筋力も、生物的スペックとしての絶頂期はハイティーン年齢にあり、社会全体一律にこの年齢層の経済的事情の足枷を外して、学校選択の自由度を拡げる試みは的を射たものだ。
 そこは太鼓判を突いて保証するので、大阪府市教育方針における高校教育無償化の取り組みは是非とも粘り強く地道に進めて、まずこの実現ステップを刈り取って欲しい。本当によく頑張っていると思う。

 さて冒頭の2025万博の件だが、現状は開催宣言されて、開催を前提に進められる準備アイテムを進めては来たものの、その内容を成す実際のハコモノ出し物の方が全く揃わない事態のまま残り2年を切ってしまった形だ。
 日本国内のこの絶望的な不況は改善のきっかけすら見えないのが実情だから、自然ななりゆきではある。ほんの数年前まで五輪大会の他国事情などあげつらって『ほおら、あの国はこんなに工事が遅れている、この国はこんなに手抜きでポンコツだ』なんて見下していた時代が懐かしい。
 既にこれ見よがしの業界団体のアピールで騒がれる、難航する準備工程のひとつひとつを指差して大阪維新政権の失点にしようとする言論は散見されるが、御存知の通り大阪万博なんだから全面的に大阪府市政の負担と責任…という訳ではない。日本政府に提案し合意を得て、自治体と国とで共催するイベントなのである。
 大規模な国際イベントの開催を起案・企画した責任は認めるが、旧来の利権ニッポン得意の狂乱財務導出なんかやりたくない大阪維新政権と、敢えて引込みをつかなくしてまたしてもの散財をけしかけ、大阪維新の会の勢力、ひいては日本維新の会の勢力に『結局はビフォー維新政権と同じ』のケチをつけて足を引張り、結局は呉越同舟で利権商売の時代に戻したい反・大阪維新勢力の押し引きが今後激化することになるだろう。

 たかが万博じゃん。ムダ金かけるぐらいなら縮小、延期、中止の選択肢の準備だよ。
 大阪は、日本国は、財務改善の切札『カジノ』さえ開業できれば良いのだ。
 そう、カジノは他がどんだけ不況でも、華やかに輝き賑やかにカネが飛び交う。

 賭け事の空間の経済駆動力は、市場の一般性とは異質の原理のモノだ【1129】
 超のつくギャンブル嫌いの私は、ラスベガスでロクに賭けもせずにこれを学んだのだが、私をその場に連れて行って学習の機会をもたらしてくれたのは、学校教育時代に身に着けた知力と体力である。
 子供たち若者たち、どこの大人が何の根拠でどんな押し引きをするか観察しながら、とにかく勉強して身体を鍛えておきな。その地道な取り組みがいずれ想像もつかないチャンスを呼び込む。

 せっかくの成長期には抜け目なく成長しておこう。その盛夏の努力にグッドラック!
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