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【948】そらミミ空襲警報が焼き尽くした戦災証明 [ビジネス]

 東京、気合入ってんなあ。ホントに街頭ネオン消すつもりなのかなあ。
 器物損壊系の治安悪化だけでも、相当な現場負荷になりそうだけれど。まあ夜の歓楽を抑制する効果はそれなりにあるとは思う。

 『灯火管制』という言葉は今の若い人たちにとって初耳なんだろうな。我々高度経済成長期に子供だった世代は、親世代からその体験談を聞いている人の方が多いだろう。
 夜間空襲に備えて、上空から街の灯りを見えなくするために、まず街燈は全て消し、一般家庭でも電灯に衣服のスカートのような長く黒い覆いの布をつけて、部屋の真ん中の食卓の、ほんの手元だけを照らしながら夕食をとっていたという、アレである。
 大東亜戦争末期に日本の敗色が濃厚となり米軍の爆撃機が何度も飛来して、我々が今こうして住んでいる日本本土までを直接爆撃するようになった。日本軍はもう地元の飛行場から飛び立ったなけなしの飛行機で、それをできる限りのどうにか迎え撃つ以外の戦闘モードはなくなっていたのだ。

 早々の横道だが、このように離陸して現地を守るため敵を迎え討つ戦闘機を『局地戦闘機』あるいは『迎撃戦闘機』と呼ぶ。高出力エンジンによる上昇能力が最優先され航続距離は後回し、強力な火力で太く短く戦闘する目的で設計されるものだ。
 因みに英訳では”intercepter(インターセプター)”であり、映画『マッドマックス』では凶悪な暴走族の出現通報を受け現場に急行するための、特殊高性能パトカーがそう呼ばれていた。

 ついでなので、局地戦闘機に対する『制空戦闘機』の解説も済ませておこう。こちらは長い航続距離でもって遠征し、敵地上空をその戦闘力で牛耳るのが目的である。中国沿岸部から爆撃隊を援護して重慶や成都まで飛んだゼロ戦なんかはこっちだ【206】【343】
 また現代に時代を移して、国境ライン周辺に隣国が不穏なちょっかいをかけるフリを見せてきた時、スクランブル発進して超音速飛行でいち早く駆けつけ、『やめておけ』と追い払う自衛隊のF15も我が国を守る制空戦闘力のひとつであると言える。
 いつも御苦労様です、ありがとうございます。

 いかん、まだまだあるのだが、飛行機の解説をしたかったのではない。
 『灯火管制』という、社会全体が一斉に姿を隠し身を潜める体制が、この日本社会で本当にとられた事実があったというハナシだ。
 そんな暗く不便な生活の場面からそう遠く離れていない地域で、空襲警報を聞いた住民たちが晩飯どころではなく慌てて防空壕に逃げ込み、そのあたり一帯にはモロの現実に焼夷弾がばら撒かれて街じゅう火の海になったのである。あとはいわゆる『焼け野原』というやつだ。その大戦災が現実になった。
 空襲に遭った土地の昔話を聞くと大体、大型交通拠点の駅舎や銀行あと百貨店などの石材主体の公共建築だけを残して、他は何もかも焼け落ちてなくなって、地平線…は日本だから滅多に見えないとして、遥か突き当たりの山の裾野まで障害物なく見通せたというのが、あるあるの逸話である。
 『灯火管制』とは、そんな大層な災難から身を守るためのものだったのだ。
 今般、自分の存在位置を見えなくするためではないにしても、こんなコトまで考えなきゃいけないほど、いま一体ナニが大変なのだろうか?

 コロナ死ぬ死ぬ、焼夷弾で焼け死ぬも肺炎で死ぬも一緒だろ、コロナ死ぬ死ぬ。
 日本国の大本営発表がそうだというなら、1億2千万人が一丸となって信頼を寄せ、一致協力して日本社会のあらゆるコロナ感染経路を一斉に止めようじゃないか。そういうことだ。
 ちょうどゴールデンウィークで日常的な経済稼働はストップする時期だし、今回なら旅費・遊興費に税金をばら撒く動きも影を潜めている。せーの!で全停止するには、もっとも日本経済の特別損失が軽くて済むパターンだろう。

 その実行期間中、とにかく従来の日常生活で埋まっていた日本社会の稼働力と時間が空くワケだが、今年のゴールデンウィークはちゃんと国民的宿題がある。
 何しろ、新規感染者の確認数は減少の傾向に転じることもなく、遂に重症者の対応ニーズは医療機関のキャパシティを越え、医療崩壊が起きたとする報道まで散見されるに到っているのだ。
 社会の医療保障の仕組みについて、きちんとした資格の無い者が付け焼刃のクチや手を出すべきでないのは確かだが、それにしても自分たちが暮らす社会のどんな実情が、この重大なピンチの原因になっているのか突き止める問題意識はあって然るべきだろう。
 みんなで暮らす日本社会なんだから、各自が各々の立場から解る範囲で結構、社会問題の現状把握や対策検討を共有するのが当たり前だ。その分担を自覚し、実行していくのが『社会人』である。

 鳴り響く空襲警報は、どこに何機の敵編隊を確認したものなのか?
 いま何人どこの防空壕に押し込められて、どんな不自由に苦しんでいるのか?
 燃えさかる街はどこにあり、どんな騒ぎになっていて、何が求められているのか?
 残った焼け野原で路頭に迷う仲間のため、どんな助け舟を出せば良いのか?

 まずこの1年、向こう三軒両隣で見かけなくなった御近所さんの近況情報から整理しないと。コロナ死ぬ死ぬ、もう誰もの知り合いにぽろぽろ消息を絶った人がいないと、到底計算が合わない。

 何しろ変異種が幾つも台頭してきていて、もうオリジナルを凌駕するに迫る感染確認件数になって久しい。街ナカと言わず公共スペースでは、開けた屋外でもマスクをしていないと、それは即刻に凶悪なコロナ・ウィルスの感染を拡げ、医療機関を崩壊させながら自らの命さえ危険に晒すことにもなるのだというではないか。
 だから道行く人々の日常光景をテレビ屋が取り上げて、映像からマスクの有無で死亡フラグを立てて数えるような煽りもやるワケだし、そんな大本営発表を信じた国民たちは、とうとうコロナ感染そっちのけでマスクをするしないの突発バトルまでおっぱじめる始末だ。日本ってこんな脳足りんの国だったっけ?

 『ハダカの王様』がハダカだと指摘したのは子供だった。
 ちょうどゴールデンウィークだし、子供たちと一緒に『コロナ死ぬ死ぬ』の真実を探してみてはいかがでしょうか。

 それやって実際おいくらの対価が出るもんでもないんだが、逆に他にナニをやってどれだけ稼ぐか以上に、日本社会を生きる日本人として、確実に社会人としての責任を持って回答を出すべき問題なのだと思う。
 焼け野原になった戦後日本はそこから驚異的な復興を果した。ならば今回も日本社会は諦めるべきではないと思う。遊ばず頑張るゴールデンウィークも時には必要、それでは今週もグッドラック!
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