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【1196】難課題のリア充プラン思考法 [ビジネス]

 もういっちょ、NHK朝ドラのネタで始めてみるかな。
 私は1965(昭和40)年生まれだが、特に小学生の頃は親世代によく『銭(せん)』という通貨単位の思い出話をされたものだ。
 1円=100銭であり、屋台なんかの駄菓子類が5~10銭だったというから、昭和ひとケタ時代の1銭=今の20円もしくはもうちょっと、ぐらいのレートであろうか。社会情勢に応じて品目毎の物価相場も相対的に変わってくるため、現代日常の物価観で言えば…という論法は案外とムツカシかったりするのだが、とりあえずおスエ嬢が勧められた120円の渋谷一軒家はせいぜい300~上限400万円くらいのイメージなのではないだろうか。
 なるほど田舎の二階建てとしてはお手頃じゃない、少々荒れてたようだけど。

 いっぽう私の幼少時代、昭和40年代中盤において駄菓子は5~10円が相場であった。5円玉、10円玉をひとつ握って筋向い5、6軒先の駄菓子屋さんに行くという経済環境であり、20円あると結構な贅沢ができる感じで、30円以上はもう『大金』である。
 ということは日本の子供向け駄菓子の価格相場は、親世代5~10銭から私世代5~10円へ、約40年間で一声100倍になってるんだよな。これって凄いインフレだったりはしないだろうか。
 高度経済成長期の時代、都会のド真ん中でも幹線道路を離れると未舗装道路があちこち普通にあって、雨が降れば泥水を湛えた水たまりが沢山できたものである。そんなデコボコ道をえっちらおっちら走る自家用車がようやく庶民のものになり始めた時代であり、数年ぶんの年収に相当する額を注ぎ込んで、買える人たちが自家用車を買った。
 1967(昭和42)年から1970(昭和45)年まで製造・販売された超高級車『トヨタ2000GT』の価格が237万円で、当時の新卒サラリーマンの初任給が2万~2万5千円…という解説はクルマ好きにはお馴染みのことと思うが、これを基準に考えるなら初任給は昭和40年代から50年強を経て今ようやくの10倍ちょっとだから、やっぱり昭和前半の日本経済の激動代って大きかったのだと思う。

 さて昭和45年のEXPO’70から55年となる、なかなか進捗が勢い付かない2025大阪万博の現実的な落としどころを、具体的なイメージで決めにかかり始めておいた方が良いんだろうな。
 キホン見世物アイテムが入るんだし、重量級の機械設備に耐えるような堅牢なハコにはならないんだろうが、それにしてもサイズ的に小さい建物でもなかろうし特殊な専用構造にしたい部分も多いはずだから、何を建てるにしても工期として成立が危うくなってくる。…っちゅうか、もう『業界初の新構造or未来工法』みたいなのは最初から諦めるしかない。
 既にシンプルな標準構造の建屋を選んで、参加国が各々の展示内容で中を埋めていく方式が提案され、その参加形態でのエントリーを決めている国もあるようだが、まだ国際的祭典の体裁を成すには足りていないと見受ける。
 奇抜でもない普通のビルなら、なるほど最近はえらい勢いで建つんだけどねえ…

 ハコは開催国内つまり日本国内の土建屋で受注するのがタイパもコスパも最適なはずだが、これだけ資材価格の高騰と日本国内の泥沼不況が重篤化していては、『待つ』ことで条件の改善を期待することがキホンできない。まあ『待つ』選択肢も視野に入れといて悪くはないけれど、この現状負荷を狙い撃ちで変える手段を何か考え出して試しにかからないと、現状の打破はツラいと思う。
 最初からダメ元の確信犯は論外として、『どんどん可能性を列挙して大勢の反応を見ること』が大切だと思う。いっそ完全VRのみのバーチャル特化展示まで認めることにし、ハコを更に簡素・安価にして、適宜に接客案内など会場オペの現場仕事まで日本国が受注し、最新のアイディアでVRコンテンツを開催国側から最小コストで配信する…なんてのはやれないのかねえ。
 華やかだった初期計画が現実にならないのは残念だが、現実が付いてこないものは付いてこない。そこを観念して『2年後の現実』を片っ端から絵に描いて、目前の現状と見比べて相違点の処置を考えていかないと、2025年当日の文字通りの『現実解』には到達できない。

 先日、開業の1年延期が報じられたカジノIR、これは建築工期もさることながらゾウモツ設備や人員組織の準備が大変なはずだから、焦って失敗して軌道に乗り損ねるくらいなら、こっちは確実な恒久稼働をターゲットに『待つ』ほうがが得策なんだろうな。とにかくカジノの外貨獲得が動き出さなければ、今後の日本経済の自力単独での復調は絶望的である。
 『失敗せずにカジノIRを稼働定着させること』が最優先課題だ。割り切って良い。

 2025大阪万博の方にハナシを戻して、延期あるいは中止するにしても、簡素化で走り切るにしても、目的事象はコスト削減ただひとつだと思う。まずは単純に『ありもん現状』を題材に、ソリッドかつドライに最安値の現実解・実行計画案をひとつ作って、他を考えるにしてもそれを基準点にすれば思考検討が進みやすいんじゃないですかね。
 最重要ファクターに絞って、脇目も振らずにやり尽くした場合の限界値がどこにあるか知っておくのは、現実解のイメージ構築の助けとなる。

 確かパビリオン群は会期終了後は壊すことになっているとかのハナシだけど、予算の帳尻さえ合うなら壊さないor小変更を施して後々まで使える大規模コンベンションセンターとして建設し、会期中だけ参加国に店子に入ってもらうなんてのもできないのだろうか。
 今世紀の初頭から、ラスベガスは知財交流機能の強化を街づくりに採り入れており、各種の大規模な展示会や会議など盛んに開催されている。最初ちょっと意外な取り合わせの感じもしたものだが、経済的に潤っていて先進技術や治安システムにも恵まれたカジノとの相性は良いだろう。

 有明ビッグサイトも幕張メッセもパシフィコ横浜も、どお~も海近くの強風に晒される記憶が強く、もちろん大阪夢洲も吹きさらしの人工島だが、これに近い大阪ATCなど瀬戸内海の風は随分と穏やかな印象である【704】
 会議場にしても展示会にしても、書類やパンフレットの頂きモノをたわわに持つ機会が多いので、外海からの直撃の強風に叩かれないというのは大きな魅力のひとつだ。

 決して効率的とは映らない光景を前に『ルールでそうなっているから、法治国家ニッポンでは…』という論法を聞くが、まずブツと実作業で妙案が成立するなら、ルール=何だかんだでただの情報、の変更の方を柔軟にしたいところだ。
 もちろん柔軟にしたがために気軽すぎる二転三転が常態化すると困るのだが、今は文句なし十分にタイヘンな特殊事情だと思う。大人なんだから気軽に走らないよう注意すれば良い。
 本来2025大阪万博は千客万来で夢いっぱいの楽しく賑やかな祭典であることが目的だから、ここで引き合いに出したくないのだが、いま放置されている学術会議の人員数だとか、遥か以前に停止措置が発動しているはずのガソリン税など、とにかくルール不適合の事例がゲンジツとして現存するのだから、この計画逼迫の万博でそれを試さないでどうする?

 ま、言うのも書くのもカンタン、実行はタイヘン、これも現実である。
 何か発案や割り切りのアイディア素材の提供にならないかなと書いてみました。
 とにかく大阪の勢いはカジノIRに集中だ、着実な進捗でグッドラック!
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