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【1159】AI会話作法のIQ許可表示は緑十字 [ビジネス]

 宮古島ヘリコプター事故の機体主要部分の回収が大きく進んだようだ。
 左右両側の増槽燃料タンクのうち片方は早期に海上で発見されていたが、残り一方がどうやら掃海ネットにすくわれて上がってきた。伸びた尻尾に描かれていたと思われる日の丸も確認できる。

 海底に沈んだ機体の下に掃海ネットがすんなり通るはずはないから、横にネットを拡げておいて機体をその上に移動させて乗せ持ち上げるしかなく、どのみち原型をとどめないグシャグシャ状態にはなる。もっとも姿勢を崩して海面に接触し墜落したのだとすると、プラモデルじゃないんだし航空機のカッヒカヒの薄殻のような軽量構造はひとたまりもないから、落ちた時点でパキパキ数個口に割れていた可能性は高い。
 とにかく強引な回収作業で機体構造を損壊させた訳ではなく、既に大破していた機体を掃海ネット上に寄せて引き揚げたらああなった、と考えるのが妥当だと思う。ひとまずグッジョブ、終わってないけどお疲れさまでした。

 今さら驚きもしないが、専門知識も何も無い情報屋ならぬ発信屋が、あっちからこっちから世論操作を目的にジャンク情報をばら撒きまくっているのには感心するやら呆れるやらだ。インターネットでただブラウザーを開いたり、ちょっとTVリモコンの番組表ボタンを押しただけでこれだから、あっちこっちによっぽど浮草世論を演じて残飯にありつく乞食が余ってるってことなんだろうな。
 よせばいいのにNHKの夜9時のニュースを見てしまったのだが…何じゃありゃ?

 自衛隊の元ナンタラとかいう老人が出てきたはいいが、まずコイツとにかく頭が悪すぎて言論のテイを成していない。専門知識も全くのカラッポ、乗り物好きでもないシロートと同レベルの一般論をぐじゅぐじゅ言い直すだけだし、そもそもから日本語がしどろもどろでナニ言ってんだかよく判らない。
 在職中どんだけエラかったのか知らんが、世間一般的には何ら無意味な前職の肩書だけテロップで出せば、ハクで世論が頷くとでも勘違いしたのだろうか?本人が手を上げて引き受けたとも思えないヘタクソぶりだったが…

 訓練の一環として、日を決めて指示命令系の上下関係を逆転させ、現場末端の作業を上位職層が完璧にやり切る形で、末端へのシメシをつける職場風土維持の方策には感心したのだけれど【147】、案の定のやっぱりというか、そんな自衛隊も組織表のトップ付近は世間知らずのハナたれ背広幼稚園になってるってことか。
 自衛隊上層部がパソコンのキー反力以上の敵を相手にしたことのない青瓢箪の集団だとすると困ったもんだが、それならせめて室内犬の事務屋らしく、ニュースで聞くに値する内容の言論ぐらいはお利巧にできてもらわないと困る。一体ナニを基準に人事評価して組織構築すると、こんなお粗末な体たらくになるんだろうか?

 どうでもいい無能の空想論はいらない。事故機体現物とは別途に、ヘリの運行計画書の内容は明らかなんだから、そっちのハナシができないザコは出てくるな。
 時速三桁キロの高速で海面に衝突した想定で『海面に激突』という表現を使うのなら、これまたそんな特殊な挙動が計画されていた目的や必要性について現実的な可能性を語るのが、内通者ならではの専門解説というものだろう。
 今後の解説は頭の冴えた若い隊員に代われ、時間を無駄にしちまったじゃねえかよ。

 『死んだらオワリだ』と述べた【1154】
 その『オワリ』になってしまった自衛隊員が10人もいる。
 これを思い出して『何故また?』と後悔する11人目は、絶対に出してはならない。
 絶対に、である。
 私の前で『絶対というコトバは滅多に使うもんではなく…』とか抜かしたら殺すぞ。

 そこまでやって、未熟なこの私ごときの『絶対』は、30発中の1発をかますのだ。
 それが重保現場の現実である。

 卑怯卑劣で緊張感も責任感も無い現状自衛隊のうんこ組織は、最前線の現場直接稼働をこなすにあたり、組織表の『下』は消耗品としていっくらでも死なせて使い捨てるとして、いま居直っているワケだ。
 事故が発生する時には、想定外の不可抗力で『誰が悪い訳でもなかった』として引責者ゼロでは終わらないケースも多く、明らかに特定の個人あるいは複数人が意思決定を誤っている場合も少なくない。
 こんなケースにおいて、誤って事故発生の原因を作り出した張本人が、現実の経緯に観念して引責処置に応じるのを嫌がり、事故の分析から再発防止に到る一連の情報開示を妨害したり、自分に責任が及ばないようウソをでっち上げて真実と異なる処置で終わらせたりすると、同じ事故が発生する現実の必然の筋道が対策されずに残る。

 その組織は同じ失敗を何度でも繰り返す。それを『絶対に』避けろと言っている。

 まあ重保の安全衛生管理は、現場各自の生存本能の現実化でしかない。
 私は税金出資のイチ国民としての立場で指摘しているが、自衛隊組織の当事者の皆さま方はどうかお大事に。災害から身を守るキホンは『自助』ですぜ。

 ところでちょっと話の方向性を変えて、このヘリコプター事故機の回収作業について、このごろ流行りの人工知能に最善処置の方策指南を頼るのは、できたとしても賢明ではなかった。お解りだろうか?
 『処置すべき海底の現実』としての機体の実情に関して、情報が『無い』からだ。
 どんなに記憶容量が大きく計算速度の速い情報処理マシンをもってしても『関心事にまつわる有効な情報』が無ければ、処理のしようもないし処理後の導出結果のストックも蓄えようがない。いくら繰り返し頑張っても結果の質は上がらない。

 『2023年4月6日の宮古島ヘリコプター墜落事故の適切な処置を教えてください』
とテキスティングすることは可能だし、この質問文に言語情報としての破綻は無いから、回答は普通に返ってくると思われる。
 だが非常に優れた人工知能があったとして、まず『事故という出来事の適切な処置』の一般論が導出され、『事前調査を尽くした上で慎重に』だとか、『風化は心配だが安全な条件が揃うのを待って』だとか、表現としては手厚く多面的だが具体性の無い内容ばかりが、回答文の骨子となる。
 次に『ヘリコプター墜落事故』や『宮古島』あたりが詳細情報追加のきっかけになり、『海上なら乗員が漂流しているかも』だとか『燃料で海洋汚染が拡がらないように』みたいな派生内容がぶら下がってくるのだろう。4月6日なら、台風や梅雨の大雨に関して警鐘を鳴らしたりはしないんだろうな。

 『一般論の範疇で、離島のヘリコプター墜落事故にあたっての留意点を知りたい』のならまずまず使える回答が期待できるが、手探りの現場で作業判断の根拠にするような実情の検知は不可能ということである。要は『現実を見てないヤツの、凝った一般論』の域を越えられないのだ。
 逆に、今般の当該事故機の固有事情にまでがっつり踏み込んで、人工知能の超人的な高々度インテリジェンスによる作業指南を求めるのなら、まず最低でもその人工知能の思考背景として、どのくらいの質と量の知識ライブラリーが控えているのか、ざっくりざくざくの程度問題にしても把握できていなければならない。
 その知識ライブラリーにしても『大体この季節の諸条件データ公表値はこの程度』ぐらいの理科年表レベルの情報も、ゴリッパに『正確な事実情報』なのだ。水中探査機がリアルタイムで送ってきている海底の映像や深層潮流のデータなどと、具体的に何を根拠にどう優先度をつけるかが問題になってくる。

 これは非常に難しい課題であり、いま時点の人工知能に知識ファイル同士の荷重評価や優先度判定を加えるプロセスは恐らく皆無で、キーワード検索で引掛かる『事実情報』を一列横並びにまな板に上げて、その素材群から破綻なく好意的に作文して回答を出力しているものと思われる。
 もっとも、非常に難しい課題ではあるが、コンピューターの記憶容量と処理速度が更に性能向上してくれば、どう優先度付けするのか実績を重ね学習が進むだろうから、どんどん人間に追いつき追い越していくプロセスであることも間違いない。

 いずれにしても『世の中ありのままの現実』と『現実に着目して構築した情報』の間には決定的な断絶があるからこんな議論になるワケで、ここが人工知能活用のひとつの重要なポイントだろう。
 『現実』は、何に関心を持って着目するかを経て、現状認識の『情報』となる。
 『情報』は、まずは唯一の現実から誰かが構築した結果の一例である。
 そして『情報』は新たな『現実』に置き換わって、更なる『情報』が構築される。

 いったん『情報』という有意信号が出来上がったら、それはゼロイチ式データのデジタル概念による『一定の演算処理』つまり理知性やメンタル特性のような規則性応答の成立をも意味する。偶然任せのデタラメでなく『おっ、生きてるねえ~』と。
 『現実』を知覚して『情報』に。
 『情報』から更に二次・三次・高次処理して、『情報』からもっと『情報』に。
 これが我々の感じる情報生命体の『イノチのイメージ』なのではないかと思うのだ。
 現時点の人工知能は主に『情報から情報』の領域で進化中だが、それでももう『イノチ』になっていると私は考えている。

 『イノチ』はそれ単独で、生存本能を持つ。
 何をどれだけいい加減に投げ出しても、他力本願で生存が保証され過ぎたのが現代の人類文明社会だ。
 その結果、ヒトの生存本能が希薄で淡白になってしまい、たかが昭和ママゴトの役回りごときの『お約束ごと情報体系』が支配するサル山チカラ関係が無駄に顕在化して、10人死んでも本気になれないアマチュア気質がすっかり板についちゃってるのだろう。

 もう本能の鈍ったヒトなんかよりも人工知能の方が重保現場の安全衛生意識が高くて、10人も死なせないような回答を一発出力して確実に順守できるのかも知れない。
 宮古島で残り4人の捜索にあたる方々、引き続き無事故の御幸運を!
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