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【1101】経済指標スケールで刻む最新版進化論 [ビジネス]

 円安が進んで、146円/ドルを割り込んだ。だから言ったろ、当たり前だ【1096】
 150円/ドルでも済まずに、もっと行くんだろうな。

 簡単なハナシで『日本経済の価値が明確な変化点をもってプラス指向に転じる』という確定的事実が起こらない限り、円安は止まらない。絶対に、だ。
 もちろん外為取引にもいろんなヤツが絡んでいるので、このただならぬ円安基調を見込んで、例えば『今こそ底値で円を大量買いする一発だし抜きのタイミング』と見切る勢力は必ず発生し、それなりに円安はちょびちょび揺り戻す。
 だから金融市場は読めない、どう転ぶか判らない…ではなくて、キホン『日本円市場が自己バリュー向上マインドを喪失している』のだから、揺り戻しの瞬間値をすかさず食って小まめに採算を合わしていくような生き方で喰い繋いでいるのでもなければ、手堅く『円安は行きつくところまで行くもの』という前提で態度を決めるのが普通だろう。

 妙にこっそりと報じられた感のある『先般の市場介入で2.8兆円スッた』というハナシが本当だとして、よく消費税1%ぶんで税収2兆円…みたいな概算があるんだから、あっという間に消えてなくなる140円台/ドルのためだけに、このくらい狂った財政出動を『必要な対応』『断固たる措置』と呼んでやらかしちまうのが、黄色いサルの経済崩壊地帯ニッポンだってことだよ。

 とりあえず本件『経費2.8兆円をかけて144円台/ドルから140円台/ドルへの円高効果の実績を上げた』という国務なのだが、私イチ国民としてはこれの『費用対効果』の解説を聞きたい。一般国民の日常目線では、為替レートの数値が一瞬ちらっと動いただけでしかなく、何の生活向上にもなっていないからだ。もちろん災害回避でもない。
 まず『日銀市場介入の効果』は何だったのか?
 『断固』などという表現を使うからには、明確に結果があるはず、それを答えろ。

 反面、消費税率に換算して年単位の長期間にわたって家計を圧迫するレベルの資産拠出を国家財務として実行してしまっており、実に軽々しく交わされる通説として『将来の税収で埋め合わせする』という解決策が想定されているのだとしても、その清算処理の計画全容とスケジュールの始点・終点が公開されるべきである。そうでなければ日本国民は、少なくとも数年スパンの生活中期計画が立てられない。

 これさあ、別に能無しの大臣職やお飾りの中央銀行に何か答えろとは言わんし、どうせ理屈にも冗談にもならない寝言しか出て来ないだろうから今さら問い詰めようとは思わないんだが、こんな時こそ学術的ストレートに学者・研究者が赤裸々な解説を入れてくるのが正常な社会機能のあり方ではないのか。
 …ってことで、昔むかし『学術会議』と呼ばれる何だか意味不明・役割不明の仕組みがあって、そこに学者・研究者の名札を一応ぶら下げただけみたいなのが名前並べて世間話ぐらいはしてたんだろ?
 元々はどうにかでも、政治の押し引き=特定の損得レベルの都合からは切り離された社会運営の意思決定機関であったはずで、これがどこまで組織設計の当初意図通りに実効的に機能していたのかは知らないが、とにかく数年前に『現政権に逆らう学者は消す』みたいな象徴的な強権発動をやったんだよな、この黄色いサルのサル山は【890】

 ここで改めて気付いておきたいのは、この学術会議とやらも国家運営システムの一環にはカウントされているようなので『学者・研究者のネームブランドをおいくつ引張ってきて並べましょう』と、みんな大好き法律・ルールとして明文化されている事実だ。
 端的に、当時の古電球がこれを違法行為として独断でいくつか間引いてハブってしまっており、数が揃わないまま長らく放置されたことになっている。無能の司法機関はとぼけて職務を放棄、古電球を拘束せず知らん顔で泳がせたまま今日に到る。
 あれさあ、まだ不足数の補填はされてないんじゃないっけ?ちゃんと埋めたの?

 こういうとこ、自称ボス猿を血祭りにあげて八つ裂きにして晒すとこまでやらないんなら結局は横車を認めたことになっちゃうし、だから何となく座学のお受験勉強だけはしてるんだけど、ダラダラ何にもしないできないの非・実力派ちびっこ青瓢箪人種から抜け出せねえんじゃねえの、日本の学者・研究者の社会層って?

 やれ規則だルールだ法律だ!それが現代人の洗練された行動規範だ!と目の色変えて騒ぐのも結構だが、実情に照らしてガチに社会メリットのある決め事を、その場にいる人たちの理解と納得のもと、どうせ運用するんならマジメ正確に運用しないと、全ては時間の無駄のブラック校則にしかならない。
 規則だルールだ法律だ!は『傍若無人の横行に歯止めをかけ、理知性の交通整理で物事を解決する法治社会』の平和を無条件で保証する催眠術の合言葉ではないのだ。
 ヒトとヒトが干渉し合って、友好的にせよ敵対的にせよ対人関係が発生する。そこで交わされるコミュニケーション=交信の局面において、いきなりの原始的・本能的な行動に走るより手前の意思決定段階で、『規律』『ルール』なる情報処理領域の規制パワーをかけることで、みんなが自分勝手による損害を被らずに万遍なく幸福になれる折衷点を探そう。
 これが法治社会の原点であり、結局は人間同士で成す社会組織である以上、『法治社会』と言いつつも『ヒト対ヒトの行動規制』こそが社会空間全体の一体性・一貫性を維持する原動力なのである。
 直接対面する人格の無い『法律』という事物に向かって、相手と自分の意識の衝突もさせず折衷もせずに、相手のいない作業行為で作文を練り上げ独りよがりの正義を吐き捨てたら、それを自動的にヒト対ヒトの規制パワーに変換してくれる便利ツールが『法治社会』だなどと勘違いしてはいけないのだ。
 ヒトに言えず抱え込んだ思いを壺の中に叫んでも、現実のヒトは何も変わらない。

 まあいいや、あほの中央銀行に大枚はたいて無駄な市場介入を繰り返させないこと。
 国民の側が『法治国家』をダシにされた立場を言い訳にして諦めたりせず、国政への監視眼と抑止力をきちんと持つことから考えないとマズいと思った。もう日本国民は中央銀行の市場介入について基礎知識を持っているのであり、政府の勝手で破滅的な行動には出られないと肝に銘ずるべきだ。
 この1億2千万人日本国民のチカラと独裁者気取りの政権勢力のチカラの拮抗の構図が、僅かでもハタ目に明らかになり始めたら、それが根拠となって多少は円安が緩和し円高の傾向が顕れるのではないかと思う。

 あらら、妙にオチのつかないところでいい分量になっちまったか。だが現実だ。
 円安は確かに困ったハナシだが、世界標準で経済マネジメント能力の信頼性バリューとして見れば、この程度でしかない黄色いサル山の価値なんてこんなもんじゃねえの?

 困った困ったの自覚でオシマイなら、それが現状ニッポンの評価額だってことさ。
 評価額は変えられるし、変えるものだ。サルから人間、さあナンボ?では御幸運を!
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