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【642】不思議の国のガイキチ職種 [ビジネス]

 現状ペースはウィークデーまとめと週末まとめのつもりなのだが、酔払っての更新はやらない主義なので、たまにはこんな時刻に。

 DNAが紡いだ本能は手強い。さしもの私も逆らう方策をまだ見つけられずにいる。
 背後の気配察知機能による思考作業の難しさのことだ。貴重な体験ではあるのだが【640】
 何か思いつけないもんかなあ。試せることは全て試しておかないと後悔しそうだし。

 『津波てんでんこ=何も考えず全てを放り出し、自助に賭けて個人単位で避難しなさい』の教えは、組織生命体としての津波来襲地域がDNAに紡いだ生命の掟なんだろうな。
 実際、311東日本大震災の被災調査のデータ分析では、高齢者や障害者などの介助のため避難が遅れて、介助する・されるの双方が犠牲になったケースが散見され、計算上は『見捨てて逃げた方が生存率は高かった』という結果になるのだという。
 数年前の311震災被害の追悼式で若いお嬢さんが、瓦礫の下敷きになったお母さんにお別れを言って避難した時の体験を語っておられた。ただ聞いただけの私が、いま思い出しても心臓を握りつぶされるかの圧迫感を覚える重い決断である。
 若さは強さ、生命の掟により彼女は生存競争を勝ち残り、その情報を日本国に展開した。

 ある程度知っていたつもりながら今年の311追悼番組で少々驚いたのは、三陸海岸に長々と建設された防潮堤の映像である。僅かに防潮堤が切れている海岸の集落は、防潮堤の建設か高台への移住かの選択を突き付けられ、海のある生活を続けるため負担を呑んで高台移住を選んだのだという。
 つまり、その選択を突き付ける先の住民がいない海岸線、高台移住の負担を負えない住民しかいない海岸線については、全て防潮堤を作ってしまっている訳だ、税金仕事で。
 一目みりゃ判るよ、そりゃ世のセメント屋は大儲けだろうな。ま、そういうことだ。

 ただ大儲けも何も、日本の国家財務は普通なら返済が絶望的とさえ思える天文学的負債を積み上げている上に、こないだ毎年の財務を黒字化するプライマリーバランス健全化も放棄を宣言している。
 三陸海岸が再び津波に襲われる日はいつか訪れるはずだが、もちろんその時期も規模も、誰にも予測はできない。
 一体どんな費用対効果の算出根拠のもと、どこで意思決定されこの防潮堤は建造されたのだろうか?
 細かいハナシはともかく、今なら私を含め国民の多くが『大体どこでどんなことになっていそうか』の見当がつくようになっているのではないかと思う。政権の移り変わりを跨いで原因があるところに注目。

 まあこんなことをしてセメント屋を金ヅルに囲い込む以上は、セメント屋を権力ポストに置いたまま、周囲の誰も逆らえないという力関係が組み上がってしまうのだが、これが昨今なかなか興味深いことになって来たと見受ける。
 まず従来ちゃんと考えずに国民が受け入れてしまっていた『日本の政治なんてこんなもの』の常識を捨てて我に返れば、元々セメント屋が閣僚どころかコンビニのバイトも任せられない知能レベルであることはすぐ判る【614】
 でも脳みそは他に用意するとして、セメント屋には公共の場面で紙に書いたメモだけ朗読させオシマイにしておけば、見かけ上の政権運営組織は成立すると。
 それがここへ来て御覧の通り組織認知症が想定外に進行してしまい、『メモの朗読だけ』すら不可能になり、制御不能で気が狂った自爆発信を乱発するようになってしまった。

 被災地の仲間たちを苦しめて無理無謀な超巨大公共事業を自分ら都合にでっち上げ、金ヅルの傀儡重役だけ置いて資金を吸い上げるような悪辣なやり方に、まともにバチが当たった形だ。
 そうか、組織認知症で犯罪を繰り返す老衰組織は、いずれ徐々に進行していって、おのれの認知症で直接おのれを突き刺し始めるのだ。なるほどね、神さまは見ていた。

 ここで何度も解説しているように、カネというのは人間同士の約束事・信用に基づいて価値媒体として流通する。つまり『きちんと皆で仲良く便利できるツールにしようね』という相互信頼のメンテを、社会の全員が怠ってはならない。
 運用を間違えたなら、正攻法で損失を埋める。そこを管理できないと日本円の仕組みは崩壊する。

 本来ならもっと本格的にやりたいのがカジノ=IR法案によるカネ儲けだ。
 そりゃ賭博とは生産活動と縁の無い刹那消費であり、ある種の堕落感が漂うのは認める。だが一定数の人間が『大当たりの確率に賭けた浪費』に娯楽性を覚えるのも事実であり、だからこそ今日の人類文明において、ただの破滅的・退廃的文化ではない『カネ集めの方策』として認識されており、その効果は国際社会で実証もされている。
 世界に他例を見ない額の負債を積み上げた日本国財務は、何よりまず相当のことをやらないと正常化できないのだ。ここに腹を括れば、入場制限がどうの、ギャンブル依存がどうの、そんなことは二の次三の次で結構、何かあったら発生都度対応するとして、悩む前にやってみる決断こそが国務となろう。
 『賭け事は悪いコト』という良識フレーズを見境なく唱えたがる人種は、それもまた言語文化ならではの概念であることに気付くべきだ。
 国家財務という巨大生物の生命維持に緊急で大量の輸血が必要なら、最初に敷居の低いIRを準備し、発生都度の対処療法のため優れた医者を確保するのが得策である。

 ラスベガスが入場料なんか取るかよ?だから連休前のロスから大挙して客が押し寄せ大渋滞を作り、あの砂漠に輝く不夜城のウキウキワクワクの大繁栄があるのだ。
 正直このあたりは野党たちには冷静に考えて欲しかったりもするんだが、ともかく今は狂った犯罪者政権の制止をお願いするとしよう。
 ガイキチは帽子屋だけで十分、セメント屋は要らない。引き続き頼む、野党たち!
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