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【1236】懲りない廃墟ニュータウン宅地開発の新人研修ツアー [ビジネス]

 そうだイカン!道路交通の大雪立往生の回【1225】にひとつ書き忘れていた。
 命にかかわり得る内容なので、取り急ぎ追加情報を突込んでおこう。

 車列の中で身動きが取れないまま積雪が嵩むと、車体周囲を雪が塞いでしまい、排気ガスが車室内に侵入してくる危険があると述べた。
 ならば排気管にホースをつなげて延長し、反対側をリアワイパーやルーフ端などに固定し、積雪に塞がれない高さで排ガスを逃がしてやれば良いのでは?

 結論は『NO』だ。やってはいけません。
 排気ガスは車体前部のエンジンから、ミッチミチの気密経路でお尻の排気管開口まで引かれているのではない。『排気』なんだから、環境適合や保安基準さえ満たしていれば車としては捨てるだけ、それより排気系は高温になるし、いきなり水は被るしの厳しい作動条件下で故障など起こさないことの方が優先度は高い。

 まずそこそこの長さの細いホースで延長されたぶん通路抵抗が上がり、排気系の最終出口が詰まり気味になるから、末端で素直に出て行かないからには、内圧が上がって途中のあらゆる接合隙から排気ガスが洩れ出し、結局は路面と車体底の間に排気ガスが溜まってくるのだ。
 むしろホース延長で『もう大丈夫』と油断しているうちに車体周囲を積雪に塞がれ、ドアを開けるのも困難になったところを、ホースが強風で折り曲げられて塞がる…など事態の悪化を招く危険がある。

 雪かき作業といえば、そりゃあもう手は痛いのを通り越して感覚なくなるし、顔もピリピリちぎれそうで表情変える気がしないし、僅か数分でも体じゅう雪だらけになってありとあらゆる体温を奪われるし、そうやって極寒地獄の重作業から生還して戻ってきた車内で、あったまるための飲み物も待っていないとなると、本気の本気で雪かき作業そのものを最初からサボることを考えてしまうのは重々理解できるが、残念ながらこればっかりは負からない。手も気も抜くと、死ぬぞ。

 排気管延長がお手軽な排ガス侵入事故の対策になるくらいなら、とうの昔にカー用品店で気の利いた専用パーツが商品になって並んでるはずだ…と気付いていただきたい。
 こんな簡単で安価に商品化できそうな便利グッズが無いという事実の裏には、無いだけの理由があるのだ。まだまだ突然の大雪に巻かれることもある今の季節、どうか御安全に。

 さて一気に話題を宇宙に向けて、いいタイミングでJAXAが画像を公開してくれたが、月面探査機“SLIM”くんは脳天から月面にごっつんこの状態か。
 SLIMくんのこんな姿の現状を撮影してくれたのは着陸船本体から分離した小型ロボットだとのことだから、コイツが生きてここまで機能してくれただけでも万々歳である。でもコレ電源供給どうすんだっけ?電池切れたらオワリだっけ?

 地球の六分のイチと言われる月の重力だけれど、軟着陸するためには着地速度を落とすため噴射ノズルを月面に向けなければならないはずで、だとすると着陸態勢に入ってからの姿勢制御が何かうまくいかなかったんだろうかね。画像を見る限り、バウンドしたり転がったりした痕跡は無さそうだから、マンガみたいに頭突き一発で止まったってことか。
 ほぼ原形を保っているし現時点でも十分なラッキー、昭和の時代からこんだけ地球にUFOが飛来していて宇宙人との交流を公表する人たちも少なからずいるんだから、誰かちょっと宇宙人に頼んで起こしてもらってくんないもんだろうか。

 月面に大気は無いので、強風に流されたり雨雪などをもたらす擾乱(じょうらん)現象にも巻かれない。ある意味ラクなのだが、空気抵抗が無いからには落下傘原理の降下着陸装置も使えない。
 接地速度を落とす手段は、月面に向かって月着陸船自体の質量の一部を射出する以外に無い訳で、つまり月面に狙って着陸するためには38万キロの航路を飛ぶ間、その操縦操作に足るだけの質量の余裕と射出機能を温存しておかねばならないのだ。なるほど技術的にはタイヘンなミッションなのである。
 夜にちょっと見上げると、荒地は荒地にしても、機械デバイスをあそこまで飛ばして降ろすぐらいやれそうな感じはしてしまうもんなのだけれど。

 因みに火星は二酸化炭素主体の大気がありヘリコプター型の探査機”INJENUITY”(インジェニュイティ)が何度も地表面で飛行と着陸に成功している。あっぱれNASA。
 気体成分で決まる流体特性も、温度・圧力などの状態量も、これまでの火星探査の測定装置に検知できている以外は未知の大気だから、いわゆる『二重反転ローター』にして反力を相殺し、テールローターを省略する設計思想は正攻法であろう。
 もう何十回も飛んでいて離着陸でコケたハナシは聞いた記憶が無いのだが、激しい砂塵嵐の砂礫チッピングにでもやられたのかローター翅が破損してしまい寿命なのだという。残念だが、よくそれだけの回数を持ち堪えて繰り返し飛んだものだ。
 独立制御のテールローターを自分で操作しないといけない狂気と錯乱の『レボリューター』【1116】よりは操縦がラクチンな気もしないでないが、大気も重力も異なる環境の火星表面で回転翼機の飛行を成功させたのには驚きである。

 『銀河鉄道999』で地球から出発して最初の駅が火星だった。メーテルによれば、

 火星の気圧を人工的に地球並に引き上げるのに1世紀かかったわ。
 今では人間が暮らすのに何の不自由もないところ。
 でも地球の植民星としていま住んでいる人たちの大部分は機械の体の人たち。
 なんて無駄な努力を、人間はしたのかしらね…

 推察するに、先に生身の人間たちが火星での拠点生活を実現し、次いで機械の体が普及したという順番である。人間の心身構造のメカニズム解明が火星植民地化よりも難度高く見積もられており、結局両方ともクリアしたその先が『銀河鉄道999』の世界なんだよなあ。でもコレいずれ訪れる現実化の順番があったとして、逆順なんじゃないすかねえ。

 外宇宙に張り巡らされた『無限軌道』を光速以上で駆け巡る銀河鉄道の技術体系は、これまたメーテルの解説によれば『遠い外宇宙の滅亡した科学惑星の遺跡や異星人から手に入れた、人間の科学力以上の知力』ってことなのだが【994】、そんな遠くの他人事でなくとも、人工創出物AIが叶えてくれる可能性の方が現実的ではないだろうか。
 別格の情報処理能力でAIが提示してきた新たな世界モデルに、人間が心を開いて迎合し実用に動けるかどうかがネックになると思う。

 『進化』の余地を保証されただけの自由空間で『おのれを越える能力を創出し、その優位性を認めて身を預けられる柔軟さ』こそが、高度情報体バトルフィールドでの生存能力の必須要件だ。
 この現代の地球上で、未来の銀河超特急を引張る若く新しいチカラにグッドラック!
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