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【1174】史上最速スパコンのDIY工作コンペ [ビジネス]

 世間一般の人が目にするのは、主にサイエンス番組なんかでヒトの声質や楽器の音色をテーマにして扱う場面だろうかね。
 『周波数分析』というコトバは、殆どの方が一度は耳にしたことがあると思う。
 横軸に周波数・単位ヘルツ、縦軸に音圧・単位デシベルのグラフが一般的だ。

 そこらへんテキトーにマイクを向けて録音すると、いろんな雑音が交錯して録れてしまう。これをスピーカーで再生すると、そのまんまチマタが織り成す雑音群が聞こえてくるだけだ。
 これって元はどんな音たちなんだっけ…と分析するにあたり、最も初歩的にしてポピュラーと言えるのが、この『周波数分析』のデータ処理である。

 まずは1秒あたり1メートル送るカセットテープを想像いただきたい。もしホントに作ったら凄い速さだけど、解りやすくするために、まあいいじゃんで済まそう。
 ヒトの耳の可聴周波数域は20ヘルツ~2万ヘルツと言われている。例えば100ヘルツの音を出してこのカセットテープに録音したとすると、1メートルの長さに等間隔に、100回の正負磁気信号の繰り返しが記録される。この押し引きサイクルが鼓膜を揺するということだ。
 このテープを磁気ヘッドに当てて秒速1メートルで走らせると、磁気ヘッドは1秒間に正負100回の繰り返し電圧サイクルを出力するため、コイツをスピーカーにつなぐと100ヘルツの音が再生されるんだよな。

 これを周波数分析グラフで見ると、横軸のちょうど100の目盛のところから、出ている音の強さ相応の縦軸デシベル値の高さで、一点だけぽつんとデータがプロットされることになる。
 この調子で100よりも高い側・低い側にも、その周波数=音程で各々どんな強さの音が出ているのかずらりとプロット点が並んで、グラフの概形として『どこらへんの周波数が目立つor控えめなのか』が一望できる。これが周波数分析の便利なところだ。

 さて100ヘルツ記録の2メートル長テープをくるくるりと二重の輪にしてみよう。
 円周は1メートルになるから、円周率で割って直径31.8センチ強の円になる。
 テープの強磁ポイント200ヶ所にパンチ孔を開けると、中心角3.6度ごとにぴたりとパンチ孔が二重に重なって見通せるはずだ。この輪の中央に光源を置けば、等間隔100方角にビーム発射できる。

 次にテープの端っこをずずいと前進させ、重ね代を増やしにかかるとしよう。100ヶ所ある円周上の孔位置が一斉に一致しなくなり、放射ビームも一斉に消える。
 ちょうど1センチ進めたところで再び孔位置が揃い、直径31.5センチの99方角3.64度刻みのビームが復活する。
 さらに重ね代を増やすと、次は31.2センチ径の98方角3.67度刻みでビーム復活だ。
 『100ヘルツなら、いくつ径でいくつ方角の等間隔』の関係性が決まっている。

 こうして時系列テープの帯状サンプルを円に巻いて、その周上に等間隔配置した検出センサーにかければ、周波数分析で横軸いくつヘルツのところに強弱があるかが判る。
 クソミソごっちゃ総合計の雑音を、100ヘルツのこの強さの単音、110ヘルツのこの強さの単音、500ヘルツのこの強さの単音、1,000ヘルツのこの強さの単音…と簡素な波形の単位音に分解することができるのだ。なるほど100ヘルツが突出して強いな、いま1秒間に100回動いてるブツってどいつだ?と原因の追跡が始まると。

 音響や振動を扱う職場では『FFT』という測定装置が使われる。設置したマイクやGセンサーからの入力を受けて、リアルタイムで周波数分析グラフの画像出力が得られるものだ。FFTはそのまんま『エフ・エフ・ティー』と読み、高速フーリエ変換Fast Fourier Transformの頭文字である。
 この高速フーリエ変換処理を数式に書くとやたら面倒くさい。ここでは素朴なテキスティングしか対応つかないので、どっか検索して『あーなるほど、ホントに面倒くさいや』と納得しておいてください。
 数学的には『フーリエ級数展開』という概念で、雑然とした数量の変動を『級数』という規則性のある計算項の段階的な足し合わせとして表現しようとするものである。コンピューターも無い時代に、よくこんなこと思いついてくれたもんだよ。

 何故こんなハナシに分量を割いたのかというと、今だから計算機任せで便利に使い倒しているこのややこしい計算ゴトも、孔開きカセットテープのビーム検出装置みたいな素朴なピタゴラ工作で、物理現象として再現可能だというポイントを押さえていただきたいのである。
 いやむしろ、元々は森羅万象チマタ万物の支配則があって、それを数値演算なる情報処理の文明の世界観で解釈した成果こそが『級数展開』なんだよな。ピタゴラ工作に起こる現実を、数式という記号で情報化したのが高速フーリエ変換…という順番だ。
 裏返せば、FFT演算処理は、凄いコンピューターなんか手元に無くても、ピタゴラ工作でサイエンス的な理解と把握が可能だということである。もっとも今回のピタゴラ工作は、本気で実際に作ろうとすると結構すんごい手間とコストになっちゃうんだけどさ。

 白色光をプリズムに通してやると、我々昭和世代なら御存知『赤・橙・黄・緑・青・藍・紫』の虹の七色に分光する。ホントは色に境目なんか無いんだが、ななつで語る習慣は日常生活によく馴染むと思う。
 これは長い波長の単位光=赤色光と、短い波長の単位光=紫色光で屈折率が異なるためで、波動や屈折の物理解説は端折るが、赤色が低い周波数、紫色が高い周波数に相当する。つまり、これも『級数展開を、文字通りの光速で演算処理した』ことに相当するピタゴラ事実であると解釈できる。

 私は生物の生体情報処理、特に『記憶』を司るRAM記憶ビット細胞はゼロイチ二進法の情報原理で作動していると考えているが【628】、『直感』や『反射』など他の情報処理まで全ていちいちゼロイチ二進法でやっているとは思わない。それだと計算処理にかかるエネルギー負荷が重すぎて、このささやかで素朴な地球上生物たちには手に負えないような気がするからだ。

 昆虫たちは成虫になると複眼を備え、膨大な数の光感度センサーを持つのだから、その回路で孔開きカセットテープの輪の周上にびっしりビーム検出の網をかけることぐらい朝飯前だろう。
 あとは音でも振動でも光でも応用可能、大好物が放つ周波数の間隔のところに『喜び肯定ON』『突撃GOモード』の動作ROMを仕掛けてやれば、シンプルにして十分な生存戦略の生態機構が完成する。演算ミスもなく故障も少ない。
 生体情報処理の円錐モデルの一階リアル円フロアは相当な割合で…というかキホンこっちの原理が主体で通信が交錯しているのかも知れない。
 一件一件の通信の過程なんか詳しく見えてなくていいから、入出力因果だけを脳が雲上から俯瞰して、その映像をゼロイチ記録情報としてストレージに保存する。その記録ファイルは二階バーチャル円フロアに呼び出されて、二階ではゼロイチ情報が演算処理されている…とか、そういう別様式の2フロア構成になっている可能性がありそうだ。

 ゼロイチつまりデジタル情報とは、RAM作動における記録や演算処理の利便性・必然機能として、必要なところに必要なだけ発生しているものなのだ。
 IT利権商売と老人公務員の雇用確保のためだけに無能と脳足りんばかりが群れたデジタルあほ役所は、原点の存在意義からして『デジタル』を名乗るのは完全な的外れなのである。そりゃこんな末路にもなるわな。
 デジタル通信の本質も理解できずに、無駄なIT機器導入を見境なく強行するだけならまだしも、既存の簡素で効率的な書面文化など一度壊すと元に戻せないものを壊すんだから害が大きい。その下心の国家破壊工作さえ、悪だくみ通りにやれずに事故を繰り返す質の悪さには呆れ果てる。別に衆議院解散なんか待たなくていいから、日本人1億2千万人の各自ができるところからできるぶんだけ現政権を削除していこう。

 生体情報通信は、無理な数値化・演算化をせずピタゴラ因果の軽量シンプルを原則としており、記憶や思考など高次の情報処理領域において、必要最小限のゼロイチ式デジタル情報処理が形成されて、この地球上生物の現状に到達しているのだろう。
 コンピューター文明が発達した現代ゆえ『膨大な演算を不思議にこなす神秘のココロ』の幻影に行き当たって、ヒト尊厳の神格イメージにしか想像力が向かなくなっている連中が多すぎると思うんだが。

 難解な重量級の数式は、ピタゴラ実験で見て聞いた方が早いかも知れない。
 光の秒速30万キロも、音のマッハ1もタダで使い放題のお手軽スペックなのだ。
 夏休みの自由研究、大人どもの度肝を抜く発想で頼むぜ。その閃きにグッドラック!
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