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【1189】時間軸上を行くお互いさまタイムトラベルの戦争ツアー [ビジネス]

 今年の終戦記念日、そしてお盆が過ぎた。
 鈍足の台風が、当初は関東直撃予想で近づいてきて、結局ずるずると西にずれて近畿地方を縦断していったため、全国的にどうしていいのか右往左往した挙句に公共交通機関の大混乱に巻かれて、疲労困憊した方もおられると思う。
 まあ怪我も無く帰宅できたのなら何よりだ。たくさん食ってよく寝てください。

 暑いので家の中の発熱体を減らしたいし電気代ももったいないしで、相変わらずNHK朝ドラ以外テレビとはすっかり疎遠になっているのだが、今どき『番組表』で各局の放送予定が一覧できるのは便利している。
 NHKが地上波とBSでいくつか戦争にまつわる番組をやっていたので録画予約だけセットして、涼しくなって落ち着いて視聴できる時間が取れるようになったら観ることにする。デジタル技術で便利になったものだ。

 何年か前まで、盆休み期間の民放各局は戦争テーマの特別企画を競い合い、お盆のちょっと前から番宣にも余念が無かったという記憶があるのだが、今は実にさっぱり全てが消滅した感じである。
 コロナ騒動で役者さんたちを集めてドラマを撮ったり、大勢の一般人を集めてクロストーク会合をやったりという企画が強制撤廃されてしまい、その間に底の見えない不況がますます進行して制作費もカラっ欠になったというのはあるんだろうが、それにしても『戦争にまつわる関心を集めて視聴率を稼ぐ』という業界の動機がことごとく萎え切った気がする。
 時代考証やストーリー設定がありゃりゃな作品も散見されたが、何とも今風のどかに戦場で友情を温める仮想再現ドラマだとか、現代社会から戦時中や終戦直後にタイムスリップするSF仕立てだとか、その完成度や視聴後の心象はともかく、この季節ここでネタにする題材には困らなかったのに。

 ほんの半年ほど前は、やれ半島から不穏な花火が上がったとか、陳腐な空襲警報をやたら割り込ませて空振りを繰り返していたものだがなあ【1099】【1109】【1153】
 かたや大陸を指差して、あっちにちょっかい出しました、こっちにもマウントのアピールやってます、物騒だからニッポンは南西諸島の軍事基地化をどんどん進めましょう!みたいな社会扇動のテイもあからさまに、国民からの反応ナシを百も承知の前提で喧伝し続けていたのが記憶に新しい。
 その最中にバチ当たって、晴天の宮古島沿岸に自衛隊のヘリコプターが落ちて幹部クラス含めて10人死亡、こんなとこでこんな大それた集団死亡事故を起こした業務計画も、事故現象の物理的な要因と顛末も隠したまま、誤魔化したつもりで当該機種を未対策で運用再開して今になってんだろ?

 ほぼ間違いなく、事故海域に飛行場なり軍港なり建設する計画を『閣議決定』とやらで国民に諮らず黙てんでGO判断し、それに関わる幹部クラス一同がこっそり集められて、低空飛行で現地の沿岸を見ていたのだろう。
 搭乗者の人員構成からしてベテラン操縦士が選ばれていたはずだが、機体重量を支えて踏ん張る主ローターの揚力風に踏みつけられひっぱたかれた海面が予想外に大きく揺動し、ヘリは制御できる許容範囲を超えて姿勢を崩してしまい、主ローターの翼端あるいは胴体の尾部が海面に接触した。
 主ローターならまず海面に斬り込んだ瞬間に揚力を失ってオワリだし、胴体尾部でも接水速度次第では浮力で上向きにへし折られる。10人も乗っていて誰ひとり救命ボートが使えていないということは、相当に派手な着水モードだったと考えて間違いはない。

 遭難者の人命救助という切迫したシチュエーションでも特段の必要性が無い限りは、十分な高度から救助ロープを一本垂らして標的にアクセスするものなんだけどなあ。
 戦争でもないのに『戦争』というワードを悪用した散財公共工事の秘密工作で、こんな命の落とし方をした日本人が今どき10人もいるという事実に、改めて驚かされる。
 どこまで埋め立てて沖縄の辺野古に基地造るんだとか、単独事故率の高いつまり墜落が心配されるオスプレイを人家のある上空に飛ばすなとか、あんな論争で大賑わいだった頃が懐かしいよ。一応みんな、それぞれの立場でモメてる事情について解説めいた言論を繰り返し、思いっきりマジメな顔で主張をぶつけ合ってたんだぜ?何故に数年後にこんなボロいことになったのか。

 案の定というか、東欧の紛争も何がなんだかよく判らなくなっている。当然である。

 そもそも他国が気にするような国益対立の構図がはっきり見えていなかった。
 今の時代にどこかの競合する国家勢力同士が紛争状態に陥ったとして、国際社会情勢の大局でそこそこ実効的な影響力を行使するような『強国』が次々と双方各々について敵味方に分かれ、判りやすい対戦勝負の勢力マップがみんなに共有され何度かのドンパチを経て一方が降伏、他方が国際公認の戦勝国となって決着…なんてマンガみたいな展開、あるワケないだろうが。
 見ての通り国際社会は、かつて東欧が供給していた資源や既存の文明社会アイテムを多数失っただけである。どこかの国が早く止めてあげることは、本当にできなかったのだろうか。
 ここまで国内経済がどん底を這いつくばりながらまだ堕ちるなら、どうせ異国文化のどっちがどんな理由で相手を非難してるかなんて日本国の視点から解るワケないから、双方に発生しかかっていた損害の修復を気前よく支援するとして、とにかくまず武力行使をやめさせる努力をしておけば全員にとっても良いコトあったはずだし、何より日本国にとって希望の持てる外交の展開があったはずだと思う。

 日本人は、もう戦争は嫌だ、戦争など絶対にしないと決心したのではなかったか。

 もう少し遡って、毎年この季節になると史実を学びもせず『日本は近隣の国々を侵略した、国家主権も人権も蹂躙した、永遠に謝罪し続けるべきだ』みたいな自虐史観の狂乱反戦スタイルを蒸し返すガイキチ左巻きが大量に湧いて出たものだ。
 いま思い出しても日本国に暮らす日本人として、あんな言論で生き方を探るような恥知らずがよくできたなと心底軽蔑するのだが、いっぽう日本の伝統的精神文化をこれ見よがしに愛で上げて、左巻きに眉をひそめる多くの日本人の支持を引きつける手段にする、似たような程度の右傾ファッション組も負けず劣らず色めき立っていた。
 先にガイキチ左巻きが絶滅し、相手を失ったインチキ右傾も時間の問題だろう。

 どっちにしても程度は低く、左巻きvs見せかけ右傾の見世物バトルなんかも横行していて、日本社会全体が『戦争』という現象について正確に考えようとしなくなっていた。ああいうのが全て消え去ったのは、とっても良いことだと思う。
 あの不真面目な世風が過ぎ去った今、子供たち若者たちはだらしない大人がマトモに思考課題にできなくなっている『戦争』について、自分で興味を向けて自分で学んで自分で考えて、自分たちで将来の日本国をどうしたいかイメージを固めて欲しい。

 我々が暮らすこの日本国で、かつて戦争があった。
 日本人同士が『協力し合って、みんなで幸せに暮らしたい』と願う集団思考が『命懸けで力を合わせて、幸福の脅威と戦う』という行動を選んだ。
 その結果、日本列島のあちこちが焼け野原になり原爆もふたつ落ちて、大勢の日本人が命を落としたり、取り返しのつかない傷を負った。
 現代を生きる我々と時間軸上での座標位置は違うが、お互いの存在とつながりを認め、我等が日本国みんなの幸せを願って重い負担を持ってくれた、掛け替えのない有難い仲間たちだ。

 その日本史フェーズが無かったら、今日の日本国でのこの生活は存在しない。
 今どこまで自分が幸せなのか判らなくなっている人も、とりあえず真剣に感謝だけしておこう。きっと良いコトがある。
 あなたが時間軸上に見る仲間たちは幸せそうだろうか。その笑顔にグッドラック!
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