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【909】命懸けの良識違反切符 [ビジネス]

 人命に関わる事だし、特に当事者さんおよびその関係者さん方からすれば、無責任な外野の非人情な議論にも響くのかも知れないが、だからこそ、そんな直接ひどい目にも遭っていない、そして遭わない大多数が被害最小限で社会を支えていくためのハナシである。悪しからず。

 『新型コロナ感染による死者が急増』といいつつ、いわゆる第一波・第二波で1日当たり最大20人程度だった死亡者推移が、こないだ40人超えたぐらいのペースだろ確か?
 『新型コロナ感染症に罹患して、今日死亡に到った人数』となると、その母数は当初の第一波からナウ現時点までの1年近い累積感染者数である。夏前に感染して今日亡くなる人も、先週感染して今日亡くなる人もいるからだ。

 検査件数増加に伴う新規感染者確認数の増加、あともしかして検査件数の増加以外に、本当に実質で感染拡大の勢いが従来比で増している可能性まで考えるとして、それが現状日々『東京で何件、大阪で何件、全国で何件、感染が確認されました』と発表される数字なんだよな。ちょくちょく『過去最多』の添え書きが付いたりして。

 しょっちゅう過去最多になるような増加率で新規感染者の1日確認数が増えている。
 ならば第一波から今日までの感染者数の積算総数は『加速度的に急増』である。
 ところが1日死亡者数の推移は、過去ピークのせいぜい2倍あたりで、その絶対値としてようやく40人/日程度といった規模なのだ。どう考えても『新規感染者にとっての致死率』は、日々かなりの勢いで下がっているはずである。

 海外で『不用意にコロナに感染しないように。こんな景色が人生最後になっちゃいますよ』と流された動画、あれフツーに日常生活でありがちな油断に改めて警鐘を鳴らす意図のものを、海外ニュースが取り上げただけじゃないかと思うんだよな。あの患者目線で、防護服着た職員に救急救命の手当て受けてる景色が映るやつ。
 いや対訳文面はあながちただのハズレでもないんだけど、なんであれが日本社会で『コロナで死ぬ人が最後に見る景色が話題になっています』だなんて、死病に憑りつかれた断末魔の恐怖映像みたいな論調になるのだろうか。まあみんなガチガチ本気の危機感で受け止めパニックを起こすような事態ではない真実を肌感覚で判っているからこそ、こんな不真面目な言論が横行する余裕もあるってことなんだろうが。

 真実は、まるで形態共鳴するかのように、いつの間にか組織の自我に広く確信されるのであり【482】、逆に組織を成す大衆の共通認識に起こる形態共鳴とは、実はオカルトでも何でもなく、表面的に伝播プロセスが見えにくいだけの、ただの正常な認知現象の統計的な結果なのかも知れないとも思っている。
 このへん総じて、私が『物事の真実は隠しようがない。うまく大衆の認識を欺き操れたと思うのは愚かな工作者自身だけであり、大衆は愚かな工作者が浅はかな情報操作を仕込んで独りそのつもりになっている全貌まで正確に把握している。自然にそう伝わるからだ』と固く信じて疑わない所以である。
 ポイントは、どんな形でナニを言ったのかはいろいろあるとして、結局は『コイツは自分都合を腹に隠して、真実でない情報操作を仕込んでくる人間だ』という事実の記憶が組織の自我に刻まれるというところにある。私が知る限り、組織をナメたウソで、組織にケッチンを喰らって、組織に許してもらったヤツはいない。

 まあいいや、社会的騒乱に関連したトピックでもうひとつ。これも文章だけの独り歩きにはならないよう、厳重に注意したい日本語情報なのだけれど。

 『非常時にリーダーとなるのは、平常時の規則を率先して壊す人である』
というもので、確かに平常時とは違うコトが起こってタイヘンになっているのだから、平常時とは違う行動による対応が必要となっているはずであり、そこで組織的規模の最適解を起動するためは、平常時の組織の規律を離れる決断を、みんなに向けて効果的に放たねばならない。そういうことである。

 東日本大震災に見舞われた直後のとある踏切で、地震の被害により実は待てど暮らせど通過するはずのなくなっていた電車を待つ車列ができていたのだという。
 まあ交通規則だからってのもあるんだろうが、さすがに踏切事故となると自分の車はまず無事ではないだろうし、他にも迷惑で済まない大損害が出るだろうし、それこそ自分の力で全くどうしようもないような大地震直後の状況下で秒を争って先を急ぐ衝動に突き動かされることもなく、むしろみんな冷静だったのかも知れない。

 そんな時『アンタら何しているの!いくらもしないうちに背後から津波が来るよ!』と、もう電車が走れなくなっている事実と併せて車列に伝えたオバチャンがいたそうだ。もちろん先頭から次々と鳴動中の踏切を通って、車列は掃けたのだという。

 『見通しの良い交差点の赤信号で、瀕死の重症者を乗せたアナタは止まりますか?』の質問に近いが、たった一人の選択なのか、組織の自我の判断を動かすのかが決定的に異なる。
 組織生命体の稼働メカニズムの観点から見れば、そこらへんのオバチャンがこの瞬間『組織のリーダー』となって、薄らトンカチに平常時のまんまの規則を守って、異常に気付けず閉まりっぱなしの踏切を待っていた社会組織に危険を感知させ、漫然とした平常作動を危険回避モードに切り換えさせたワケだ。
 『踏切待ちの車列』という組織の無事を掛け値なしで目的にした発信だったことが一番だが、もうひとつ、オバチャンと車列組織との間に何の利害も発生しないと自明だったのが情報の信頼度を支えたのではないだろうか。例えば、この踏切が有料通行の電子計上ゲートだったりしたら、先頭から粛々と…とはいかなかった可能性を感じてしまう。

 のっぴきならない非常時に、その重大さを組織生命体が的確に認識し、時間遅れなく行動に直結させる生存本能。ある意味のんべんだらりで済んでいた平常時の稼働モードを根こそぎ叩き壊して生き残るための反射神経は、『信用に値する真実』の一言にしか反応しない。

 ここまで理解して、我々1億2千万人日本国組織は、お互いに声を掛け合い助け合って参りましょう。
 おっと年の瀬は安全運転をよろしく、引き続きどうか御幸運を!
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