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【852】忘れ去られた病気自慢の教訓 [ビジネス]

 強制力の対象範囲も具体的な拘束事項もはっきりせず、気分だけのスローガンっぽい雰囲気がユルユルだった緊急事態宣言だが、今度は何をもってどんな生活単位の解除プロセスで終結させるか一義的な情報がまとめられず、よくわからんグダグダなし崩しの様相を呈してきた。
 こんな奴等が指さして口先動かせるチャンスと見るや、コトあるごとに他人に向かって『決められないナニナニ』みたいな台詞を吐いていたのだから笑わせる。

 軽く解説を入れておくと、昭和ダメオヤジ世界の絶対規律により、世襲のガキおよびカマキリ人形の声明発令が地方自治体の首長よりも順番として後になることは許されない。元来の解除スケジュールが何の根拠でどうなっていようが、解除判断の要件アイテムになりそうな事物がどこまで揃っていようがいなかろうが、とにかく『自分が日本社会の意思決定を下して、下民に知らしめた』という不動の文法がまずあって、形として一番先に解除に関わる何かをしゃべるだけが目的なのである。
 だから客観的な判断基準項目があってもなくてもどうせ機能しないし、『総合的に判断する』みたいな『ぱっと見どんぶり勘定+鶴の一声式アナウンス』にしかならないというワケだ。
 もちろん緊急事態を解く根拠としての内容はまとまらず、万が一感染流行がぶり返して犠牲者が出た日には責任を問われるしその責任は取りたくないし、そうするとどうにでも言い逃れができるよう幅を持たせた一般論に無駄な修飾語で字数だけ稼いだ文章になるから、グダグダで受信するに値しない内容で決着するのが必然となる。

 突然に日程を無視して一番乗りの席にムリヤリ座ってふんぞり返り、どうでもいいことをやたら断定的にしゃべったあと周囲からの質問もそぞろに切り上げてひっこむ。そりゃそうなるワケだよ、もうほかっとけ。

 さて少なくとも私は、今般の新型コロナ・ウィルスがどこで人類への感染拡大を開始したのか、それほど重要な問題だとは考えていない。以前にも述べた通り、現代社会においてウィルスを軍事転用するのはあまりに不適当で効力が期待できないし【834】、仮にどこかの国で感染流行の最初の一例目が特定できたとして、国際社会がその国に衛生管理の不備に関わる罪状を突き付ける訳にも行かないと思っている。その国の過失でこの大惨禍が始まってしまっていたとして、当該者たちに決して悪意はなく、逆に人類として、どうにかして事態の悪化を防ごうとしたはず、そこは確実だからだ。で、どうせ人類ごときには、止めるに止められない。

 えーと、意表をついていきなり結論から行こう。
 ゆめゆめどこか他国を責任追及するスタンスではないと断っておく。
 ひとつの仮説を思いついて取り急ぎ紹介するに過ぎず、何よりもこんな不確定情報を油断の原因にして感染を再び拡大させてしまっては本末転倒もいいところだ。ぜひ沈着冷静に日常生活を自己管理し、社会を注意深く思慮深く観察し、御自身の行動を選択するための思考ネタにしていただきたい。前置き長いな。

 この新型コロナ・ウィルス、中国に起源を持つ可能性が高いと私は思っている。
 我が日本国での重症化率・致死率が、確かに他国に対して低いからである。

 これは偏西風の直下流に位置する日本列島において、過去にこのコロナ・ウィルスあるいはその類似種の流行が何度か経験されており、我々日本民族はもう淘汰済の体質になっているためだと考えられはしまいか。トランプ君が組織マネジメントの手段としていろいろ言いたくなるのも理解するが、こちらは純粋に自然現象の因果として、その可能性について認識し考察を進めたい。
 この区別をよく解ってWHOまで含めた世界情勢を眺め、我が日本国としてはどう絡むのが将来まで含めて最も賢明かを考える作戦思考を、若い人たちには持っていただきたいのだ。
 別にずる賢いメンタリティでもなければ、荒んだ駆け引きの裏読みでもない。世界各国が自国組織の運営に四苦八苦する中、日本国組織とはどんな人種特性を持ち、それが今どんな医療技術のレベルにあって、それらを駆使してどう国際社会を生き抜くのか。率直に、真面目に考えないと生き残れないぞ。

 改めて、現時点このウィルスの感染特性には確定的な分析結果が公開されていない事実をまず確かめておきたい。まだ『何もわからない以上、どうしようもない』という状態は依然として継続している。その上で、のハナシだ。

 集団感染の発生事例を見るに、その場の雰囲気に放出されたウィルスが呼吸とともに体内に侵入してくる感染モードは、やはり結構な高頻度で起こっていると考えてよかろうと思う。言ってしまえば、せいぜいマスクで飛沫の発散ごときを防御したところで、感染防止の実効性は大して期待できないと考えるのが妥当だ。
 また出血性多臓器不全の症状も報告されているものの、主に肺に病変部位の重点があるということは、大気中の微小な病原体が鼻や口を通して呼吸器から侵入してくる感染経路が多数派なのだろう。

 すると、やはり『内陸奥地の乾燥した気候条件下で人間への感染と流行が成立し、そこでこのウィルスが生存空間を確立した』可能性は高いと思う。
 また先進交通網の寄与率がべらぼうに高いとはいえ、やはり地球規模の総観的な大気現象展開の方向性=偏西風の効果は顕れているはずで、だとするとこの年末年始以降の感染拡大の時系列経緯からして、四川盆地以西に感染拡大の原点がありそれが東向きに拡がったと考えて無理はない。

 いま日本社会は、ウィルス感染への対抗策の決定打を持たないまま、まずは医療最前線のオーバーフローを避けつつ、経済社会の生命維持のために活動再開を模索し始めた。
 自滅したくないなら歩き始めるしかない、そのための安心材料を無理に探して自分を納得させるという解法は趣味ではないが、緊張感を保ちつつ勝算を見出す可能性が本当にあるなら、それは素朴に信じて拠り所にして良いと思っている。

 『もしかして』なのだけれど。
 日本人は攻めの社会復旧が可能な体質の人種構成なのかも知れない。

 くれぐれもこの情報を慢心の油断にしないよう、だが果敢な経済社会の再起動に余計な躊躇を挟まないよう、きっちりとロジカルな判定基準に基づいて、現実解を模索していきたいものである。コケた回数起き上がれば先はあるのだ。
 絶対に生き抜いて、今までマズかったとこ直しましょうぜ。では御幸運を!
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