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【850】正義の難クセ、偉大なる言いがかりの葛藤バトル [ビジネス]

 まず大切な御贔屓さま方に、事務連絡がひとつございます。
 So-net.ブログに始まり先日SSブログに改名され今に到るこのサイト、来たる6月1日から『シーサーブログ』になります。移行後も格別のお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。

 なんでもブログ管理事業を、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社さんがシーサー株式会社さんに譲渡するのだそうで、まあ私のようにアフィリエイトも有料アクセスも何もない、スカスカすっぴんカラっけつの無料公開文面に関しては手放しでほかっておいて新体制に移行することになっている。

 ここの御贔屓さま方のアクセス操作にどんな違いが出てくるのか私にはわからないので、万一入り口を見失ったらシーサーさんを辿って探してみてくださいませ。よく見かける定番ブランドだし、もちろんここのタイトルは一字一句そのままで変わらず続けておりますので、永久に行方不明はないでしょう。

 さてトランプ君のやたら対・中国で批判的な言動が目立っているが、恐らくあれは北米社会の崩壊を抑えるための決死の内向き戦略ではないかと思っている。
 パンデミック初期インパクトの鎮静操作をしくじると、社会の壊れやすい危ういところから社会崩壊が同時多発的に起こると述べた【847】
 自由とチャンスの国・北米は、自己責任と実力反映の国・北米でもある。実に世界中からあらゆる人間を集めて形成された社会には、とても一般庶民の日常感覚では管理し切れない『壊れやすく危うい領域』が、この世の必然の一面としてアンダーグラウンドに深く拡がっているのだ。
 一律10万円相当の全員支給と言われた電撃初動操作だったが、結果としてこれだけで乗り切るには不足であった。早く次を繋ぐ手を打たないと五月雨式に社会崩壊が始まり、結局は手の付けられない内乱にまで陥ってしまう。

 最近の若い人たちはあんまり実感が湧かないと思うけれど、日本が平成に入ってからの近年でも北米は広域社会現象規模の暴動を起こしており、そこらのロスの市街地で道行く車が止められ燃やされ、乗っている人を引きずり出して鉄パイプで殴打するといった、人種間衝突の無差別暴力事件まであったのだ。我々世代はそんな映像もテレビのニュースで見ていたりする。
 昨今は凄惨な映像を否定するだけの社会通念が甘ヌルくのさばる一方、人権問題の指摘屋ばかりやたらヒステリックに狂暴化して、この手の貴重な事実記録に触れられる機会が激減しているのが心配だ。
 人間という生物、社会組織という生物とは一体どんなヤツなのか、特に人間の理性が目指そうとする『平和な文明社会』なる理想像が危うくなった局面での人間あるいは社会組織って一体どんなヤツなのか、将来の社会の危機管理を考えるにあたって不可欠な知見なのだが。

 ともあれ、だからまず全員でなくケース・バイ・ケースとはいえ月収50万円相当とも言われる鎮静剤注入の追加案が上がって来たのだろう。もちろん低所得者層にとっては明らかに平常時の収入を大きく超える支給額であり、支給可否・受給資格停止の判定基準および受給者の復職促進が大変な難課題となるはずだが、それでも現有の治安能力で当面を平穏に抑え込むためにはやむなしといったところか。
 同時に、医療機関がパンクし処理待ちの遺体が溢れるまでになっているニューヨークなんかを横目に、あちこち他の州が社会活動を再起動させ始めているのにも目が離せない。確かに現時点で比較的ウィルス感染症流行のダメージが軽い州にとっては、薄らトンカチに行動規制の全米風潮に引きずられていては、ただのもらい事故で社会崩壊を待つのみという割に合わない危機に怯える立場にしかならない。
 『パンデミック再来のリスクを負ってでも、以前どうにか作動成立していた社会組織を今どうにかする。もし何か喰らったとしても、その時はその時でそこからどうするか考える』という一見乱暴だが現実的な解法が、社会組織の自我にとって正解と意識されているのだ。

 ブラジルなんかは大統領があっけらかんと感染症を無視軽視するアピールを繰り返し、一般国民の大勢から反感を買うシーンが報じられていたりするが、あれもブラジルなりの現実解なんだろうな。
 莫大な国土のどこまでに誰がいるのかもはっきり判らず、国政が感知して国民として管理している人数の方が、どうかするとほんの一部だったりしそうである。
 日中に大通りを歩いていて手に持っている所持品を狙われることが珍しくないらしいし、車なんぞドライバーが乗っている時が防犯装置も働かず一番盗みやすいだとか、そんな国家法律の及ばない未管理の環境で人々が日々を生きているのだ。これで『政府が国民に生活支給金を配る』なんて決められる訳がない。

 物理的にも社会構造的にも、日本では深刻な『壊れやすく危うい社会領域』が存在しないため、いつも肌に触れている社会の空気として、社会崩壊のリスクが実感しにくい。
 現場知らずのバカ殿さま相手に、足りないオツムで自己保身を心配して訊いてくる想定危機への完璧な言い訳を『理論武装』とやらで準備し、現実とかけ離れた綺麗ゴトの禅問答でコトを動かす意思決定がなされる日本式組織文化は、恵まれ過ぎた安心安全に箱庭籠城して済んでしまう戦後ニッポンの根深い負の遺産なのだと思う。
 だが既にこの日本社会でも貧困ネイティブの子供たちが増え続けており【626】、世界標準には着々と近づいている。広くやりきれない馬鹿馬鹿しさのアンフェア感が蔓延しているのは前回も述べた通り、日本社会の自我の自律意識=国民のモラルは急速に傷めつけられ弱ってきている。社会崩壊は案外起きやすくなっている。

 北米のハナシに戻るが、トランプ君は『感染源を名指しで特定することにより、国民がそちらに不満を向け気を済ませるよう仕向けた』のではないだろうか。
 組織運営をきちんと理解しない日本の甘ちゃん政治家や受け売りコメンテーターなんかが、例えばかつての橋下政権に対してバカのひとつ憶えで悪口によく使っていた『わざと敵を作ってそれを攻撃することで人をまとめる』みたいな嘘っぱち政策論、あれには一応モデルがあるのだ【416】

 ちょいと表現を失礼するが、大衆の意識レベルが特に低い側に大きな拡がりを持っていて、複雑な事情の絡む理屈や道徳を懇切丁寧に解説しても十分に響く期待が持てない場合、そんな組織の内乱を避けるため『わかりやすく悪者を定義し、悪者の存在に向かって鬱憤を吐き出させる』という実効方策は確かにある。
 もちろん悪者にされる誰かさんにとってはたまったものではなく、後々根深いトラブルに発展する可能性は高いのだが、それでも内乱の壊滅的ダメージだけは死に物狂いで回避する至上命題には代えられないとなると、この手で腹を括るしかないのではなかろうか。

 自組織の崩壊を免れるため恨みを買うことを承知で、いかにももっともらしく皆が信じ込むようなストーリー構築で、あらぬ言いがかりを他人にひっ被せるのである。そりゃ蚊帳の外の第三者の目には映りが良いワケないし、内部の意識の高い層にも決して好印象で支持されたりはしない。
 そんな汚れ承知のハイリスク戦略だが、判断に迷えば迷っただけ社会が崩れ出して事態は手に負えなくなりそうだし、敏腕ビジネスマンのトランプ君ならここはGO決断で来るかなー、という感じがするのだ。
 だとすると『リーダーは孤独だよ、お疲れちゃん!』なんて、赤提灯一杯つきあってやりたいかなー。北米が内乱で倒れちゃ嬉しくない世界大騒乱は間違いないし。

 因みに甘々文化の日本国内でこの仮想敵戦術を知った顔して口走るヤツに、まともな組織統治センスで正確に語れているケースを見たことはただの一度も無い。洩れなく全部、聞き覚え口先だけの無能格下である。

 皆が自ら望んで選び取って参画してくる北米社会では、やはり初動遅れの失点まで埋め合わせて『社会参画メリット』の契約意識に応える、シビアな組織運営がなされているってことなんだろうな。
 我が日本は、こんな厳しい行動の選択まで求められずに済む恵まれた幸運を、きちんと国民の幸福として活かせているのだろうか?
 お国を大事にしない非国民がいるなら、そいつらを処分するのも国民の務めだ。
 こういう作業は国民みんなでやらないとね。引き続き、皆さま御幸運を!
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