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【833】残時間非表示タイマーの鳴動時刻 [ビジネス]

 え~、まず前回の内容に訂正があるのでその話から。
 『役人老後ウハウハ高給閑職計画=年収800万強×60ヵ月の還暦から5年遊んで5千万円ボロ儲け』は、ちょっと盛っちゃてますね。【755】で述べた『800万×5年=4千万』が頭にあったつもりだが、何故か『8×6=48で概ね50』のイメージと混ざってしまったのだと思われる。

 随分とラクになったとは言え、まだ首や左後頭部に繰り返し炎症の波は喰らっており、ホント壊れちゃってる時は、自分でも何が起こっていたのかよく判らない取り違えをポカーンとやるので要注意だ。
 何というか、加減乗除の演算作業の素材として数字があるワケだが、そこには定量化表現された元事象の概念が同時に意識されているはずで、この数字と事象との関連付けが『無』になる感じである。数値情報の処理チップが丸ひとつ機能停止しているとでも言うのかなあ。まあ調子が戻った途端に『うわちゃ、やっちまったよ』と気付くので、どうにか暮らしていられるのだが。
 とにかく結果として脈絡なくハナシを盛ったので、修正してお詫び申し上げます。

 さて今般のウィルス性肺炎騒ぎ、まだ先は見えない反面、既に判明していて行動計画・方針に反映させられることは数々ある。うろたえず是々非々で処理可能な判定は進めていく必要があろう。

 まず基本中の基本は『病気の流行が社会活動を阻害しているのだから、病気が解決するまで元の社会には戻らない』という単純で素朴な事実を確認しておかねばならない。
 アリやハチのコロニーを生物のイチ単位として見る考え方について以前話題にしたが【608】、地球上の人間がなす国家社会にもこれは適用可能であり、つまり今は国家規模の巨大生物が地球上のあちこちで病気しちゃっている状態なのだ。病気や怪我を抱えた生物は、どんなに多機能で活発な生態の種であっても、健康を取り戻すまでは本格稼働のバイタリティで生きられない。ほれ、ここに7年以上もくすぶり続ける役立たずが一匹いるでしょうが。

 例えば経済の基礎概念が突拍子もない不連続的な大転換を遂げ、世界各国の中央銀行が打ち出の小槌と化して通貨を無制限に世に放ち、またそれを世界人類が将来不安も一切無く使い放題の時代になったとしよう。世界人類みな金持ち、余裕綽々みな兄弟、隅から隅までバブルでハッピー。
 仮にこの大盤振舞いエコノミーが今いきなりのホントに現実になったとしても、社会を生きる人間たちが病気を治すまで、絶対に社会にガチの活力は戻らない。あなたは『肺炎の感染・発症とセットで1億円やる』と言われて受け取れるだろうか。
 そう、病気しちゃったら全て放り出して治すしかない。それを確認して次だ。

 想定ケース1:副作用その他まで含めて、何の心配もなく使い放題…などという都合の良いワクチンや対処薬なんぞあるはずもないのだが、まあ一応は現在普及している人類既往症並のモノがいずれできるとして、どんなに早くても年単位の開発期間が避けられないのは道理として判るだろう。
 何しろ人体というのは人間が設計したものではないため、膨大な数の模索検討と種々のハイリスク検証をこなさない限り実現しない。マクロファージだヘルパーT細胞だ主要組織適合抗原系MHCだと面白いメカニズムもわかっていたりするのだが、新型とされる病原性ウィルスがそれで解析できる範疇でやってくれている保証があるはずもない。
 『解決』と呼べるパターンではあるが、所要時間は長く未知数だ。

 想定ケース2:ひとりでに新規感染者が減ってきて、最後の犠牲者をもって何だかよく解らないまま感染の連鎖がフェードアウトしてしまうパターンであり、実はこれが一番多かったりする【815】
 とりあえず収まってくれるぶんには有難いのだが、何もせずに収まった限りはいずれ無策で次の攻勢を喰らうことになるのは間違いない。病原性ウィルスによる感染症発現確率が一定だとすると、格安航空便LCCなどの出現によりどんどん手軽に多数の人間が交錯する交通網が発達すれば、その人為的な感染促進のぶんだけ、流行頻度は高まる傾向かつ流行期間は伸びる傾向となる。

 想定ケース3:想定ケース2のように消失してくれず、現代における人類の新たな強敵となって居残るパターン。最悪っちゃ最悪だが、可能性としてはあり得るんだから仕方ない。
 ウィルスも進化過程上にいる限り、どこをどう突然変異させているのか判ったものではない。人類文明的に全く打つ手なしで、向こう数十~数百年の脅威となり続ける事態は考えておくべきである。

 まあ過去の経緯からして、想定ケース2になりそうなのかなあとは思うけれど、この流行頻度と流行期間の増大は案外とあなどれない。例によって、ここの読者さま方は冷静に理解しチマタの良識を率先できる社会層であると見込んでの話となるが、かのエボラ出血熱には実際その傾向が顕れているとされる。
 自己複製の精度の低さを、突然変異の進化発現頻度や宿主抗体への耐性に代えて生存競争を勝ち残ってきたウィルス族だけあって、実は『エボラ出血熱』と言っても流行都度に微妙な特性差が確認されており『エボラ・ザイール』『エボラ・スーダン』など細分化もなされるのだが、要はそのくらいのコトにはなっている。平成の時代になってから意外とよく情報を目にするなあとは、確かに思っていた。
 そしてもちろん、これがエボラ出血熱を引き起こすフィロウィルスの特定種だけに限られる理由はどこにもない。想定ケース2は人間の交通網や物流の高速大量化により、病原体が一瞬でどこにまでも到達し、どこに潜んでいるか追い切れなくなり、最悪の想定ケース3との差がなくなりつつあるようにも思える。重大伝染病と人類の格闘時代が再来するリスクは、そこそこ詳しい連中には兼々語られていたものであり、決してただのSFホラー寓話ではない。

 経済対応策が、不均一であろうが期間限定であろうが待ったなしになっている現状は解る。
 だがこの災厄の抜本的な解決=社会組織が健康状態を取り戻すには、幸運と長い待ち時間の掛け算に腹を括る根性が必要という事だ。普通にこの瞬間をこないだまでの元通りに埋め合わせる手段は無い。
 こうなる直前まで如何に好調で来ていて惜しかろうと、いったん理屈抜きで生き残り最優先の緊急モードに切り換えるしかない。現状で成立しそうな平衡作動点を確かめながら、何もかもそこからである。

 だからなのだが、限りあるというにも僅か過ぎる一時金のばら撒きよりは、制度として行う消費税率の引き下げの方が圧倒的に実効性があるんだがね。今あちこち欠陥を放置したまま現場丸投げのなりゆき任せで、どうせ税制として成立してないしな。
 もちろん10%ですら必要なかったはずの軽減税率は丸ごと廃止となるはずだし、だとすると『2022年度から公務員は還暦後5年遊んでボロ儲け』の受け皿も消滅するし、面白いので少し静観するとしよう。

 ロックダウンだオーバーシュートだ、中途半端なカタカナ単語で自称専門家を気取るぐらいしかできないシロート老人会ならとっとと解散しちまえ、くだらない一般論のヘタクソ作文なんぞ国民の誰も興味ないよ。
 重く辛く終結時期も定まらない難攻不落のトラブルには、まず人生の谷間を覚悟して被弾に甘んじながらも命を繋ぐ戦術が必要だ。コト切れなければ、形勢反転の時は必ず来る。グッドラック!
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