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【791】最適ルート自動運転のAI、最適ルートを踏み間違う日本人 [ビジネス]

 令和天皇の即位の礼が無事終了。見受けるに、雨風ちょっときつ過ぎたかも。
 ともあれ、これをもって正式に皇位が世代間で引き継がれたことになる。世界中の人々にとって、この日本史一大イベントはどう映ったのだろうか?
 恐らくは繰り返し解説されても腑に落ちない、不思議な二重構造の国家像のことだ。

 概して内向きで、何でもアリの自由開放空間に対しては臆病、すぐ内輪で群れて箱庭ヒエラルキーの駒ひとつに収まろうとする『島国根性』は目立つが、異文化を持つ他民族を自分たちと並列平等に置いて関係を構築しようとするので、結果的に支配vs被支配を賭けた油断も隙もない緊張感とは無縁のお付き合いを期待できる日本民族。
 初対面ではなかなか心を開かないが、それでも友好な関係の下準備となる礼節は絶やすことがない。最近かなりイージーに崩された感がある『おもてなし』の気質は、古来日本社会が自然に維持していた上質の空気だったのだ。
 この日本国のイメージは、この度の皇室行事一連を通してドンピシャの納得で来賓の皆さまに響いたことと思う。最先端技術に溢れてはいても、この日本の空から降り落ちる潤沢な真水に生かされてきた奇跡の島のメンタリティは、神秘を湛えた独自の様式を守って脈々と受け継がれているのだと。
 そして『天皇』に相当する英語は”Emperor”なのだ。”King”との語感の違いは正直よくわからないが、大勢の意志が介在する強力な指示命令系の頂点を指していることに間違いはあるまい。

 一方、キホン組織に協力的で実直かつ勤勉で、世界的にも突出した組織力発揮の素質を備え、ちょっと前の高度経済成長期には他国視点で働き過ぎを指して『エコノミック・アニマル』とまで揶揄されたほどの一面も併せ持つ。これもまた日本民族である。
 これほど強力な国民1億2千万人に恵まれながら、やることなすこと非合理とか理不尽とかいう単語で表せるレベルでは到底なく、完全に気が狂った意味不明の誤作動ばかり繰り返しての万年独り負け、今や世界も呆れる笑い者に落ちぶれた日本国の姿が残念ながらここにある。
 この醜態を象徴するのが行政のトップ、世襲のガキだ。いや、1億2千万人日本国組織の自我にはとうに見放されていて、トップの認識なんぞ雲散霧消している訳だが。
 普段はこんなのが代表者ヅラして歩き回っている日本国の統治って一体どんな仕組みになっているのか、世界中が不思議を感じていたのではないかと思う。

 何だか日本列島が支配する清々しい精神風土を前に、卑しい自爆テロ非国民政権が断末魔の叫びで憐みを請うているかのような、対照的な万歳三唱の光景だったことよ。

 国家組織の運営を決定づけるリーダーが原則1人であることは、社会性生物の人間として誰もが自然な感覚として判るだろう。
 リーダーは組織全体を従える意図をもって画一的に発信する指示命令系の原点なワケだが、いっぽう国家組織の実体を成す庶民生活の方を切り回す行政領域は、リーダーの思惑がどんな脳内展開になっていようが、ママ認めざるを得ないガチンコ現実に即した稼働業態でキマリである。
 人類文明は『誰か代表者の思う通り、を周知徹底して一丸の組織力を発揮する』時代から、『合理的な現実解の導く方向、を周知共有して総力加担の組織力を発揮する』時代に移行して今がある。『個人の意思決定ありき』から『現実にまつわる自然法則ありき』への意思決定根拠の転向だ。

 自然科学が発達するにつれ、この世の諸現象に人間が構築した規律性概念の適用が試みられるようになった。森羅万象をロジカルに考察し、その解釈コンセプトを一般化することにより、そういうのが得意で優秀なタイプをより効率的にその業域に連れ込んで更なる効果を得ながら、組織の生産性を向上できる。そうやって生産性の上がった組織は生存競争を勝ち抜いていく。
 これは人間が言語や記録手段などを発達させ、組織内の交信を対面会話からより多様で広範囲の情報伝達に拡張させた結果、『社会組織が情報的に進化した』ということができるだろう。直面する現実を的確に把握し、現実がただ人間の思惑通りには行かないと学習し、人間が起こす奔放な動機を適宜に制し封じて、この世の道理に沿って、おのれを取り巻く全てと共生する術を覚えてきたのである。

 こうして国家の行政機能が、国民の生活現場と直接触れ合う最前線を起点に『独立した現実本位のフィジカル稼動力』を持つようになり、時に祈祷や推命を通して意思決定する原始的なスピリチュアル組織運営力に台頭してくるようになったのだろう。
 この論法に則る限り、科学ベースでフィジカル実動が優位の文明史観となるのだが…

 各国の伝統文化を見るに、人治式のスピリチュアル組織統治に始まり、ヒト対ヒト社会の時代の経験則を方法論化した国家運営の様式が、その国のアイデンティティとして色濃く残されているケースが多い。だから科学がどんなに発達しようとも、その一方で伝統文化を保存し維持しようとする動機が消えないのだし、例えば生存を賭け血で血を洗う民族間抗争を繰り返してきたような地域では、戦勝民族が相手の文化財を完膚なきまでに破壊し尽して、凌駕の証としたりもするのだ。
 バチが当たりそうな下衆な言い草なのだが危険を冒して論ずるなら、原始的な人治式統治構造に端を発し歴史を紡ぎ、この現代に到っては大衆生活への行政実効力を一切取り外された皇室が、今日むしろ日本国民の心と共にあり、実質的に1億2千万人の首長と認められているのが面白い。
 日の丸の旗振って声援送りましょうよ、日本人で良かったと心底思いませんか、皆さん?

 科学技術が進歩したは良いが、それを曲解し悪用してしまっては、当然もとの合理性が失われるため国家は丸ごと滅んでしまう。
 人間は社会性を持つ高度情報生物であるが故に、『社会の一般通念』として人工文明でロジカル設定された『社会的価値』を手に入れて承認欲を満たすことに夢中になりがちなのかも知れない。一旦この情報処理タスクにのめり込んでしまったらそれで容量いっぱいになってしまい、素朴に自分ひとり日本列島に大事な仲間たちと生きていて得られる精神的満足の認識が疎かになるのではないだろうか。
 だが詰まるところ人間は生物だから、生物が『生きてて良かった、嬉しい楽しい』と感じる気持ちを意識して維持管理しないと、人工文明にウツツを抜かすうち寿命を削り尽くされ、生命維持の本来目的を見失って自滅する末路を辿ることになる。
 因みに、人工知能AIは科学技術由来の合理的な統治判断プロセスでプログラムを組めば、こんな持って回った議論など一切かっとばして問答無用の最適解でぐいぐい成果を上げて来る。『人間なんだから』を言い訳に、それと知って非合理や理不尽に手を汚す自爆テロ人種など、即刻『存在そのものが迷惑、消えた方がマシ』と判定してゴミ箱行きだ。

 まずは税制というロジカル概念の悪用を直ちに中止すべきである。

 グーグルが量子コンピューター開発に成功し、従来1万年かかる計算が3分20秒で可能になったという。いや、それって文句言いっこナシの結果事実でガチ検証するなら1万年かかるじゃん…というハナシは置いといて、既成概念でマトモな検証が不可能なら不可能なりに、人工知能の出す最適解を片っ端から実験にかけ、現実ベースの結果系で成否判定ができる環境を準備しておきたい。
 まずは夢洲人工島と大阪都特別4区の社会実験場である。大阪の成長を止めるな。
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