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【725】時間遅れの逆キャッシュバック・キャンペーン [ビジネス]

 で、前回御登場いただいた、自然由来ポリシーで暮らしている方のお話に移る。
 このお方、『健康寿命』とは何なのかを考えるにあたり私にとってモデルケースの一例となっている。一見して実に普通の佇まいで健康優良児の押し出しは無いのだが、動作の一挙手一投足にしても話しっぷりにしても高精度のバネが効いており、対面して伝わってくるものひとつひとつがハッキリくっきりした印象である。
 お嬢さまが確かダンスだかバレエだかの先生で、やはりの血筋なのか心身の出力制御管理に対する神経の行き渡らせ方がタダモノではなく、ミュージカル映画やフィギュアスケートの見どころなど会話の端々にいろいろと教わったものだ。

 病院には必要都度かかるそうだが、どう診断されようが『帰るなり貰った薬は全部捨てる』と豪語するツワモノである。若かりしころ身体に合わないステロイド剤を処方されて寝込んだ体験があり、それ以降ずっと堅持している生活習慣だという。ママ流用で正解扱いはできないが考えさせられる話だ。
 ポイントは『自分自身にまつわる判断を、自分や他人の意識に軽々しく預けない』といったところだろうか。ムツカシイ医学の専門知識など無くとも、人間が本来自然に備えている感覚がさりげなく切れ味鋭く、それを的確に健康管理に結び付けているように見えるのだ。
 ガッコ授業の『保健体育』は、現在定番の知識領域も大切は大切だが、こんな自己モニター能力開発を方法論化して、若いうちに習得させるコンセプトが断然に優先度高いのではないだろうか。いったん社会に飛び出すと本人の人格意識に選択の余地が無い行きがかりで、『良くないとは判っていながら』自分のことを他人任せにしてしまいがちだからだ。

 このヒト何しろ私よりひと回り以上も御年輩につき、数年前の話であっても少々の還暦過ぎではないのだが、ネパールだモンゴルだインドだと行くのがタイヘンそうな所にばかり行っておられるので驚く。エアコンの効いた車でラジオ聞きながらふんぞり返って半日行程のモニュメント・バレーで音を上げた私ごとき、所詮は都会生活の籠で甘やかされた手乗り文鳥なのかも知れない【650】
 確かモンゴルではパオに泊めてもらったともおっしゃってたような。容易に想像がつくが、あの遊牧民御用達の短円柱型テントにトイレ機能は無く、屋外のそこらへんで用を足すのだという。『水が合わない』程度の弱音でいちいち腹を壊していたら遠路遥々そこを訪れた目的が台無し、女性なら尚更だ。

 で、ここでの本題は割と最近のインド。洞窟に暮らす原住民の子供たちがスマホを持っているという衝撃の目撃談である。
 この衝撃、答を知ってしまえば一瞬で納得がいく。旅行会社が彼等をツアーガイドに雇い、恐らくはその会社がスマホを提供しているのだ。
 鉄道やバスなど公共交通インフラの到達圏外…というか、殆どそこから先が本格的な旅程みたいなもんだろうから、もう治安維持も衛生管理も移動手段も全くアテにするものがない。実際、こんな地域に不用心に入り込んだバックパッカーが暴漢に襲われて酷い目に遭うニュースは時折目にする。
 こんな環境のもと、事前に旅行会社を介して経費支払まで完了したツアー客が、現地ツアーガイドと間違いなく連絡を付けて、彼等の自家用車なり単車なり人力車なりでピックアップされ接客用の居住施設に案内されるためには、そこに暮らす現地ツアーガイドがスマホを持っている必要があるというワケだ。お互いツアーガイドとツアー客であることの確認を取り合った後は、まさにその通りスムーズにコトが運んでとても便利だったとのこと。
 おうちが洞窟でも街にツアー客を迎えに出るついでにそこで充電できるだろうし、ソーラーパネルの充電器ひとつ集落に設置してやれば、そこに何人かツアーガイド要員がいても十分コト足りるだろう。秘境観光なら現地整備のための投資なんかゼロに等しいから、なるほどそんな場所に電波中継アンテナを敷設する仕事も繁盛するってことか【501】
 しかしまあ確かに、洞窟をガチ真剣の自宅として毎日生活してる奴がスマホって一瞬ひるむよな。でも現実として通信圏を到達させスマホひとつ渡せば、それは現実になる。何だか凄いデジタル・ネイティブが、我々の想定外の環境で育っていることを頭の片隅に置いておこう。

 こういった話を聞くと、以前から『日本の携帯市場はガラパゴス化している』と指摘される理由が理解できる。利便性が隈なく保証され無数の仮想情報が溢れ返る先進技術の島国で、人類文明の実効生産性の尺度に照らして実に意味不明なムダ機能ばかり異様に発達した感じである。これじゃ人々は自力で物事を考える力を失い、丸ごとあほの巣窟になってしまう。
 組織生命体・日本国が『ヨシッ!という体になる』ためには、この体内通信情報の質が今のままで良いとは思えない。通信業界に暮らす若者たち、大逆転の次世代市場構想なんか考えてはくれまいか。
 ともあれ携帯通信の普及力は今なお凄まじく、業界では日夜激しい競争が繰り返されている訳だが、御存知の通り通信料金が突然4割も政府主導で引き下げられるという【683】

 ちょっと考えてみていただきたい。
 物品でもサービスでも、販価をいきなり4割削って成立するビジネスなどあるとお思いか。そんな冗長性を持たす余裕があったら、設備投資にまわして事業の拡張や頑健化を図るなり、人件費にまわして優秀な人材確保に努めるなり、それも現状及第点なら言われるまでもなく販価を落としてシェア拡大を狙う。
 裏返せば販価を4割も削らされて廃業に陥らないからには、膨大な数の顧客から得ている売上高の4割に相当する資本金が、どこか別の財源から補填される必然があるのだ。
 そんな途方もない財源が、この日本国内にそうそうあるとも思えない。これまた箝口令か忖度か何も語られないのだが、この日本国に暮らす成人社会人なら健全財務の辻褄というものを考えるべきである。

 専門的な考察は不要、ムツカシイ話ではなかろう。日本社会は自然に健康体だろうか?
 『国民生活を慮った政府が、法の力を駆使して正当に安くしてくれた』のだろうか?
 今はラクになるそのクスリ、将来に支払う時間とコストはゼロ勘定で良いのだろうか?

 国会の衆院予算審議が、またしても自爆テロ非国民政権の一方的な『議決の儀式』で決着したことになってしまっている。さっそく烏合のマスコミが『来年度予算成立が決定的』と一斉に声を揃えた。
 いま参院審議に移って、一応は『衆・参の議決が食い違って、にっちもさっちも行かなくなった場合の、未決での硬直を避けるため』衆議院議決を優先させる原則はあるものの、二院制の存在意義に立ち戻って、参議院で『議決の儀式』の素通しはあり得ない。というか、何もかもこれほど民意があからさまに反対しているのだから、差し戻し判断を下すのが民主主義議会制の原理に忠実であると言える。
 参議院でこの自爆テロ犯罪者政権の国民無視・現状偽証・国会不正操作を立証し、『一連の議決の儀式は全て無効な法規外行為である』と日本国内周知の上で結論付ければ、この悪夢の国家老衰フェーズは突き抜けられるのだ。
 ときに内閣府がここへ来て突然『景気下向きの判断』だってよ、ならばこの新事実を得て以降の参院審議の方が情報の精度が高いぶん、理屈抜きで優先すべきじゃん。国策を立法した根拠が二律背反で並走なんぞ公理としてあり得ないので、最新情報に合わせて一本化で更新だな。間に合って良かったよ♪

 昔も今も、前例が未来を拘束する道理など無い。必要なら変えてしまえば良いだけだ。
 思い上がった日本社会は、秘境の洞窟に暮らす子供たちにも大幅に遅れてしまっている。
 イチ国民の立場から引き続き感謝と応援を申し上げる。ありがとう、頼むぞ野党たち!
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