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【718】最新電子網を被った原始クリーチャー [ビジネス]

 これだけ全方位で同時多発的に行き詰まった政権というのも過去記憶にない。
 もっとも国政として本来やるべきことを一切やらず、一部の小集団で仲間ウチの枠を囲って支配階級を気取り、残りの国民をいいように従えて名目地位とカネだけ手に入れようとするばかりなのだから、こうなるのも必然としか言いようがない。
 そもそもが『保守』という看板を掲げて、日本国の伝統や愛国心といった精神文化アイテムを判りやすい注目ファッションとして政党の形を作っただけの詐欺集団で、社会組織を切り盛りする能力はゼロ、というか税金資本の利権目当てだから実質マイナスだ。

 つい数年前までの日本国の政治観と言えば、前回にも触れたような、日本社会がまだ高度通信手段を持たない時代の『代表者にお任せのユル統治』の慣習が残っていた。一方で戦後の高度経済成長期をもって『高く買ってもらえた日本経済』がその生産性の低さをカバーして何とかなっていたのだと思う。
 一般庶民にとって政治という組織表の上階層は雲の上の別世界ゆえ、『愛国心が強く伝統を重んじる志でやってます』という自己宣伝だけ仕事にしておけば、中身はカラッポ大嘘つきでも選挙票とカネは集まって商売にはなってたってことだな。

 資本主義経済という人類文明システムが、少なくとも従来概念の踏襲の限りではもう限界に達しているという見解は当たっていると思う。もっと根源的で固定的だったはずの人間の欲望が予想外に進化特性を持っており、文明的価値の新規創出が多様化し過ぎて『カネ』という定量値と一対一対応しなくなったのだ。そして『カネ』が一元的な流通媒体でもなくなってくる。
 ここにカネのみならず価値概念のグローバル流通が、各国の国家財務枠の内需モデル原型が霞むほどに発達したため、全世界的にあらゆる経済枠が制御不能に陥っている。
 もう随分前に内需ループを想定した財務操作は意味をなさないと述べたけれど【337】、他はともかくトランプ君が鎖国政策に精出してなお、さっぱり連邦準備制度理事会FRBの経済操作にロジカル反応を見せない北米市場の手強いこと。これじゃ各国の財政ごった煮の欧州経済に安定の先行きが見えるはずもない。

 ちょっと前、ダメノミクスが意味も理解しないまま繰り返していた『経済最優先』のスローガンだが、本来的には一応間違ってはおらず、こんな局面を迎えて『大衆が公平感に納得しつつ通貨流通が制御可能な経済システム』をいち早く実現できれば、国内はもとより国際社会でも一目置かれて優位に立ち回れるはずだ。
 課題の本丸、価値概念の無限膨張と多元化には手を打たねばならないが、喫緊の方策としては、日本国内で市場経済を支える諸企業がどんどん生産活動をまわしやすいようにすると共に、通常の国際通商ルートに則って貿易で事業の海外領域を処理するのが最も速くてラクチンにしてやる、つまり市場の利益追求が日本市場の枠内&境界管理に向くように、あらゆる方策を講じるのが現実解であろう。

 だが現・自爆テロ非国民犯罪者政権の主張する経済最優先とは、日本国内の消費者にだけ『ウチは儲かってるから他はどうでもいいよ』と錯覚させ、そこに付け込んで増税し、『役人老後ウハウハ高給閑職計画=軽減税率』という人類文明的に生産性皆無のムダ作業を公務として普及させ、これを還暦以降も労せず年収800万を儲けられる役人の特権にすることである。
 口に出すのも投げたくなるくらい前時代式トンチンカンの、非現実的な階級社会モデルの実現が目的なのだ。何もかも辻褄が合わなくなってウソで国会を動かさないといけなくなったのも当然なら、ウソを根拠に一方的に決めたことにしてしまったルールが全く現実味を持たず、誰も取り合うに取り合えなくなって導入準備が行き詰まるのも当然なのだ。解決策なんかねえよ。

 さて情報化社会以前の、前時代式ユル統治の現実について想像力を拡げてみよう。
 現代社会の警察に相当する治安権力があったにしても、その警察官が暴漢に襲われ殺害されてしまって、その情報がどこにも伝わらなかったら、実はそれっきりである。ユルいと言っても統治力の効果がユルいだけで決してのどかな訳ではなく、むしろ実力勝負の弱肉強食で物事が決まる率が高いということであり、社会のどこで誰が立場を守って暮らすにしても、油断も隙もない。

 不運の巡り合せで社会の日陰に入ってしまった人間は、ただ黙って不遇の役回りに甘んじていたはずもなく、人目の隙を突いては湧き上がる思いをさまざまに遂げていたと思われる。
 窃盗や物損に終わらず、暴行や殺人にまで及ぶのは間違いなかろうから、例えばこれが身体を蝕まれながら山に籠もる製鉄職人を指して、人々は片目・片足・全身ボロボロの恐ろしい妖怪のイメージを作り上げ【585】、それは実際ただの伝説や寓話ではなく、地域社会に散発する不気味な未解決事件のウラ事情として認知されていたのではなかろうか。そうそう前に書き忘れたが、妖怪『だいだらぼっち』の語源は、『たたら坊主』だとする説もあるのだ。

 社会に潜む人間の不満や不安の脅威は、現代先進国社会でこそ個々人や事物にまつわる幾重もの情報管理が抑止力となってその暴発を免れている。だがそんな他力の制止を失った途端、社会に向けて放たれるのは、昔も今も変わらない『他を征する我の強行』である危険を忘れてはならない。
 311東日本大震災で首都圏を大規模停電が襲ったその日の夕方、知人女性から『表を様子のおかしい人が歩いてて怖いんですよ』とメールが来た。いくら最低限の非常用回路が残るとはいえ、この日常生活から迅速な通信網がなくなるだけで治安システムの面的効力はあっさり消失し、社会に抑え込まれている不穏な衝動が発散の捌け口を探し始める。改めて社会組織という生物は怖いな、とこちらも薄ら寒くなったものだ。

 もう揺るぎない日本経済の不況の現実を、あほ与党のコトバ遊びで真反対の好況にムリ読みし、還暦公務員の特権新設のために複数税率の大混乱や、あまつさえ無意味なレシートの日常管理なんか強要したら、既に腰が砕け始めている日本社会の治安システムや世間の良識は、衝動の暴発を抑えきれなくなる。
 児童虐待も、高齢者虐待も、ロードレイジ事故も、無差別殺傷事件も、もっともっと頻発し身近になるだろう。出てくる前に何をされているのかわからないので外食もできない。購買層への反感があるであろう高級品も過去が恐ろしくて買えない。シェアサービスさえ自己防衛に身構えなければ利用できない。
 自滅事故の大損害と消費活動の急停止で、日本経済ひいては日本の国力が大打撃を受ける。まさに世は自爆テロ非国民政権である。

 日本における子供の虐待が国際的にも問題視されるようになっているとのこと。これはグローバル経済に遠ざけられる日本市場の姿と連動する日本社会の悲しい一面である。
 繰り返すが、日本社会の自我は『真実の認識』を確定済だ。きっちりと引っ立てた参考人がマトモに答弁しないならしないで、その事実は確実に現政権の評価に反映される。今はそれで結構、焦らず国民の意の在り処を酌んで、着実にコトを詰めていって欲しい。
 引き続き応援するので頼む、野党たち!国民のため連日の御尽力、どうもありがとう!
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