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【82】英会話の秘訣 [ビジネス]

 少し遅ればせの話題であるが、今年またしてもセンター試験で英語のヒアリング用受信機が不具合を起こしたようだ。
 いい加減やめればいいものを、天下りの役人崩れに税金をばらまく目的があるから簡単にはやめられない。受験生にとっては迷惑千万な話である。

 英語の教育は読み書きだけで十分だ。
 まずは大学で英語の論文が読めれば良いし、そこまで求めないというなら英会話なんぞやっている暇に、まず日本語の方を何とかすべきである。
 常識的な日本語をまともに書けない話せない、日本を知らない、箸もちゃんと持てない、こんな出来損ないが日本人の看板を掲げて外国人と対等な意識レベルでつきあえるものか。教育は日本人が日本で暮らせるところまでで結構、その先は自分の興味と責任でやるべきである。

 私は、平均よりは英語が得意な方だと思う。
 『どうすれば英語で会話できるようになるのか』という質問は数限りなく受け、その度に具体的な練習方法などを解説したものだ。
 だがある時、その上位にもっと大事なものがあることに気付き、それ以降は回答を変えた。

 『相手への好意を維持し、言いたいことを諦めず誠意を持って正直に伝えること』
 何のことはない、英語も日本語もなく会話の基本であるが、実はこれを忘れがちなのだ。
 もどかしさに我慢が利かず意思疎通を適当に切り上げてしまったりすると、相手からは信用を失う。せっかく通じた僅かな言葉も信用してもらえなければ会話にならない。
 語学以前に仲良く心通わせる人間として問題のあるケースがいかに多いことか。

 中には『欧米人はすぐ感情的になるから技術的な検討がしにくい』などと抜かす愚か者までいる。こういう人間は、その鼻持ちならない性格がリアルタイムで顔に顕れ、相手に筒抜けで見透かされていることなど気付くわけもない。
 言葉が通じないだけに、視線の動きや表情、声の調子で伝わる好意や悪意が日本語会話の何倍も効くのだ。もちろん陳腐な世渡りテクニックで見せる愛想など、胡散臭さを無限に増幅するだけである。

 日本人は、馴染みのないものに明るく心を開いてぶつかっていき、ポジティブな関係を構築していくのが下手な民族だと思えてならない。特に最近の若い人たちは精神的な鍛錬をすっかり奪われて育っているため、芯がひ弱で暗く、内向きに落ち込む傾向が強いので心配である。
 中途半端な英会話教育で言葉っ面だけ通じても、生産性のある会話はできないのだ。
 狼藉役人もお受験ママも、エセ国際派どもはここまで責任を持つ気など毛頭なかろう。

 そういえば、NOVAってこういう会話の本質が勉強できる場所だったのかなあ。


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